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サウジの政府系ファンド、ハイリターン投資に傾斜

【ドバイ=岐部秀光】サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)がより大きなリターンをねらい、リスク資産への投資を広げている。新型コロナウイルス危機で価値が下がった石油株やクルーズ株などが対象だ。レバレッジを効かせた運用で存在感を示すが、原油価格の急落で産油収入が大幅に減る状況で、危うさもはらむ。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、PIFは英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、仏トタル、イタリア炭化水素公社(ENI)、ノルウェーのエクイノールの株式を合計10億ドル(約1070億円)買い入れた。経営難の米国のクルーズ船運営会社カーニバルに8.2%出資した。英プレミアリーグのサッカークラブ、ニューカッスル・ユナイテッドの買収にも名乗りをあげている。

PIFの資産は3000億ドルを超える。アラブ首長国連邦(UAE)のムバダラとともに、ソフトバンクグループのビジョンファンドへの大口出資者だ。

米国債など保守的な運用で知られる他の政府系ファンドと一線を画し、米テック企業への出資などで、先進国のスタートアップ産業を支えてきた。ムハンマド皇太子はPIFを世界最大のファンドに育成する方針だ。原油安を機に一段とハイリスク運用に傾斜する可能性がある。

ある湾岸の金融筋は「典型的なディストレスト投資(財務難の事業への投資)で、将来世代のための運用という伝統的な政府系ファンドの理念から逸脱する」と指摘する。

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