山形の老舗「丸八やたら漬」廃業へ コロナ追い打ち

2020/4/21 15:55
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歴史的な建築物として観光客を集めた丸八やたら漬(21日、山形市)

歴史的な建築物として観光客を集めた丸八やたら漬(21日、山形市)

山形市の老舗漬物店「丸八やたら漬」は5月末で自主廃業する。国の登録有形文化財である蔵と一体になった店舗は飲食店を併設し、観光拠点のひとつだった。業績不振で今秋にも廃業する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で売上高の大半を占める観光客が激減。新関芳則社長は「破綻する前に店を閉めることにした」という。

1885年(明治18年)創業。漬物の製造販売で一時は4億円以上の売上高があったが、需要が減少していた。白壁が美しい蔵など建物と敷地はすでに売却先が決まっておりマンションになる可能性が高いという。

ダイコンやニンジンなどを細かく刻んで漬けた「やたら漬」

ダイコンやニンジンなどを細かく刻んで漬けた「やたら漬」

山形市の佐藤孝弘市長は21日の記者会見で「市が建物を全面的に借り上げ、にぎわい拠点にする踏み込んだ提案をした」ことを明らかにした。昨年12月に事業継続が難しいと相談を受け、建物の存続を目指したが、まとまらなかったという。中心市街地では百貨店の大沼が閉店したばかりだった。

新関社長は「日本一の芋煮会」を発案した一人で、城下町やまがた探検隊など街おこしにも活躍。店舗は山形国際ドキュメンタリー映画祭の社交場「香味庵クラブ」として映画監督らに利用されていた。新関社長は「夏の観光シーズンが終わるまで続けようと思ったが、サクランボ狩りや祭りの需要も見込めなくなった」としている。

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