米、4500億ドルの追加対策発動へ 雇用維持へ財政第4弾

2020/4/21 4:28 (2020/4/21 8:44更新)
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トランプ米政権は追加の経済対策を準備している=AP

トランプ米政権は追加の経済対策を準備している=AP

【ワシントン=河浪武史】トランプ米政権と議会指導部は20日、4500億ドル(約48兆円)規模の追加の新型コロナウイルス対策を発動する方向で最終調整に入った。給与補填など中小企業に3500億ドルの追加資金を用意するほか、医療体制の整備に1000億ドルを投じる。経済対策は今回で第4弾となり、財政出動の規模も3兆ドルに近づく。企業への資金支援で雇用悪化を短期にとどめたい考えだ。

ムニューシン財務長官は20日、民主党のペロシ下院議長らと経済対策を巡って詰めの協議に入った。トランプ大統領は19日に「議会と合意に近づいた」と表明。共和党の上院トップ、マコネル院内総務も20日、早ければ21日に新たな経済対策を可決する方針を示した。米政権と議会指導部は22日までに関連法案を上下両院で通過させ、同日中の成立を目指している。

経済対策の柱は、中小企業への資金支援の拡大だ。3月末に成立した2.2兆ドルの経済対策には、中小企業の給与支払いを肩代わりする3500億ドルの支援策を盛り込んだ。ただ、支援申請が殺到し、3500億ドルの枠が上限に達して16日から資金供給を停止していた。3000億ドル規模の追加資金を用意して、早期に支援を再開する。中小企業向けの緊急補助金も500億ドル用意する。

医療機関にも新たに750億ドル分の政府資金を充てる方針だ。米国は新型コロナの感染者が75万人を超えて世界最大となり、医療機関は人員や設備などの不足が目立つ。感染者の受け入れ体制を整備することで「医療崩壊」を未然に防ぐ。トランプ政権は経済活動の早期再開を模索しており、その前提となる新型コロナの検査体制の拡充にも250億ドルを充てる。

米政権と議会が新型コロナで経済対策を決めるのは、ワクチン開発などに83億ドルを投じた第1弾(3月6日成立)以来、4回目だ。第3弾は財政出動の規模が2兆2000億ドルに達し、08年の金融危機時を上回って過去最大になった。第1~4弾の規模は計2兆8000億ドル弱となり、国内総生産(GDP)の13%に相当する。通常予算の年間歳出(4.4兆ドル)の6割分となり、極めて巨額の追加支出となる。

米政権と議会が矢継ぎ早に経済対策を拡大するのは、雇用情勢の悪化が止まらないためだ。非常事態を宣言した3月半ばからの4週間で、失業保険の申請数は2200万件に達し、労働者の8人に1人が職を離れた計算になる。米政権は経済再開を急いで景気のV字回復をもくろむが、失業が増えればそのシナリオは難しくなる。

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