9割超が金銭的支援「不十分」 アーティストらに調査

2020/4/27 2:00
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新型コロナウイルスの感染拡大で、アーティストや俳優、制作スタッフなど芸術文化活動に関わる人の9割以上が行政からの金銭的支援を「不十分」と感じていることが民間調査で分かった。回答者の8割以上が活動ができずに収入減少に直面している。緊急事態宣言の解除後も、スムーズに活動再開できるか不安視する声も多かった。

調査はコンサルティング会社のケイスリーが4月3~10日までネットで実施し、音楽や演劇、美術関連に携わる3357人から回答を得た。都内居住者が過半数だった。

4月第1週までに受けた経済的損失は「10万~50万円未満」と答えた人が全体の44%と最も多く、「10万円未満」「50万~100万円未満」がともに15%で続いた。「全く先が見えず、あと1カ月もすれば生活ができなくなる」「3カ月先の仕事もなくなり生活が困窮している」という声も上がっており、迅速な支援が求められている。

政府は7日にまとめた緊急経済対策で中小事業者に最大200万円、フリーランスを含む個人事業者に同100万円を支給する「持続化給付金」を新設した。15日にネットで記者会見したアーティストらからは、こうした公的支援について「不十分」との意見が相次いだ。独立系アーティストの組織「DIRTY30プロダクション」代表のNazChrisさんは「ライブハウスなどは3月中旬からすでに200万~400万円の損失が出ている」とし、「このままでは経営が成り立たない」と危機感を示した。

調査に協力したA・T・カーニー日本法人の梅沢高明会長は「負担が大きい賃料と人件費のうち、賃料についても対策が必要」と指摘。ケイスリーの落合千華取締役は「セーフティーネットを広げていくには、官民連携のマッチングファンドが必要。現在ある助成金の使途を広げるなど弾力的に運用することも効果的だ」と話した。

(岩本文枝)

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