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ヒツジ寿命まで飼育続ける 三重・御浜の牧場経営夫妻

羊毛用のヒツジが高齢になっても食肉として出荷せず、寿命が尽きるまで飼育することにこだわって牧場を経営する北見桂吾さん、悠加さん夫妻(三重県御浜町の「ひつじみかん牧場」)=共同

三重県御浜町に、羊毛用のヒツジが高齢になっても食肉として出荷せず、寿命が尽きるまで飼育を続けることにこだわる牧場がある。北見桂吾さん(39)、悠加さん(42)夫妻経営の「ひつじみかん牧場」。良好な飼育環境で羊毛の品質も向上し、昨年のコンテストで全国2位に。夫妻は「世界一ヒツジが幸せな牧場にしたい」と意気込んでいる。

夫妻はともに、別の仕事から未経験の羊飼いの世界に。悠加さんが働いていた兵庫県の牧場に2006年、桂吾さんが観光客として訪れて出会う。結婚後は岩手県雫石町の牧場で共に働いた。

岩手の牧場では、繁殖の役目を終え、毛の品質も徐々に落ちてくる6歳以上のヒツジを食肉としてレストランで提供していた。人間の都合で命を奪うことに違和感を抱いた2人は「ヒツジが生まれてから息を引き取るまで暮らせる牧場をつくりたい」と思いを強めた。

13年4月、独立を果たすため桂吾さんの祖父の土地がある御浜町に移住。出荷直前のヒツジ17頭も岩手から連れてきた。耕作放棄され荒れていたミカン畑を再生し、4年かけて観光牧場とした。

昨年6月、京都市で開かれた「国産羊毛コンテスト」に3頭の羊毛を出品。9歳の雄、タウリンが銀賞を獲得した。桂吾さんは「東日本大震災の直前に生まれた子で、被災も引っ越しも一緒に経験してきた。評価されてうれしい」と話す。

コンテストを主催する羊毛鑑定士の本出ますみさん(62)によると、健康なヒツジほど毛に艶が出て品質も高くなる。北見さんの羊毛を「個体に応じて愛情込めて育てたことがよく分かる」と評価した。

羊毛の大半は、希望する個人に直接販売している。ヒツジの写真と性格などを説明したプロフィルも同封し、好評だ。悠加さんは「ヒツジは最期を迎えるまで人を笑顔にできる存在。これからも全国各地に幸せを届けたい」と話した。

〔共同〕

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