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20代ギタリスト井上銘、原点の王道ジャズに挑む

「このカルテットにしか出せないアンサンブルや音の会話を聞いてほしい」という井上

ジャズギタリストの井上銘(28)がアルバム「Our Platform」を発表した。カルテット編成の作品は約7年ぶり。自身のユニットSTEREO CHAMP(ステレオ・チャンプ)や同世代のミュージシャンと組んだCRCK/LCKS(クラックラックス)では、ジャンルにとらわれないプレーを見せているが、今作ではジャズの王道を行く、ライブ感あふれる即興演奏を披露した。

「僕の基礎はオーセンティック(本格的)なジャズ。いろんな音楽をやって成長して、またここに帰ってくる」。タイトル「プラットホーム」にはそんな思いを込めた。収録されている9曲のうち、5曲はジャズの名曲のカバーだ。「スタンダードな楽曲を、自分のギターの色で染めたい」と選曲への思いを語った。

収録はすべての楽器を同時に演奏する「一発どり」。ベースの若井俊也とドラムの柵木雄斗は10年来の友人で「演奏の方向を理解してくれるから、とてもやりやすかった」というように、どの楽曲も歌心あるソロプレーの応酬が濃密だ。「ジャズの面白さは、自分がメッセージとして発した一音一音に、相手が反応してくれること」と、即興演奏への思いを語る。

カルテット作品は7年ぶりだが「常に新しいことに挑戦したいと思っているから、次のカルテット作はもっと時間が空くと思う」。モダンジャズは自身にとって「昔からの仲間と、自然に会話するようにリラックスできる」音楽だという。「挑戦し続けて、ギタリストとして大きくなったあとに戻ってきたい」

「スタンダードなジャズへの感謝を示すアルバムになった。お世話になった人の顔が浮かび、温かい気持ちで作れた」。20代を締めくくる作品になった。

(北村光)

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