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レムデシビルで「急回復」報道 米ギリアドの治療薬候補

新型コロナ、試験中の大学「データは断片的」

(更新)

【ニューヨーク=西邨紘子】米医薬大手ギリアド・サイエンシズの新型コロナウイルス治療薬候補「レムデシビル」の投与が、重症患者の急速な回復につながったとのリポートが米医療関連ニュースサイトに掲載され、話題となっている。報道を受けてギリアドの株価は急騰した。一方で、専門家の間では不完全な治験データによる解釈を慎むよう求める声も高まっている。

米医療関連ニュースサイトのSTATが16日、レムデシビルの臨床試験を進めているシカゴ大学医学部の内部報告会の録画をもとに報じた。同病院が重症者113人を含む新型コロナ患者125人にレムデシビルを毎日投与したところ、発熱や呼吸器症状が著しく改善。1週間以内に、死亡した2人を除く全ての患者が退院できたという。

レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬候補としてギリアドが開発したが、他の治療薬と比べた有効性が確立できず、承認取得にいたらなかった。試験管内の実験では新型コロナ向けでもウイルスを抑える効果が確認され、中国や日本でも新型コロナ患者へ試験的に投与されている。

世界保健機関(WHO)も同薬の治療効果を有望視する見方を示しており、トランプ米大統領も早期実用化に期待を寄せる。STATの報道を受け、ギリアドの株価は16日の時間外取引で1割超急騰。17日も堅調だった。

ただ「流出リポートの解釈は慎重を期す必要がある」(米証券会社ベアードのアナリスト)と、治験途中の断片的なデータをもとにした過度な期待を戒める声もある。シカゴ大医学部はSTATの報道を受けて声明を発表。「進行中の治験からとられた断片的なデータは不完全なものであり、治療薬候補の安全性や有効性について結論を引き出すべきではない」と警告した。

同薬の臨床使用では米シーダーズ・サイナイ病院や国立国際医療研究センターなどの国際共同研究チームが10日、米医学誌に日米欧の重症患者など53人を対象に試験投与で集めたデータを発表しているが、有効性についてはっきりとした結論は出ていない。同薬の有効性については、現在、世界中で複数の臨床試験が同時進行しており、結果は中国では4月中、米国は5月中に発表される見通しとなっている。

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