城の天守、復元しやすく 史跡の魅力向上へ新基準

2020/4/17 19:00
保存
共有
印刷
その他

文化審議会は17日、国史跡などで歴史的建造物を復元する際、本来の意匠や構造が正確には分からなくても文化庁の許可を得やすくする新基準を決めた。石垣しか残らない城跡での天守復元などを想定。史跡の魅力を高め観光資源としての活用につなげる狙い。

木造天守の復元が計画されている松前城。現在ある天守(右側)は焼失後に鉄筋コンクリート造で再建されたもの(12日、北海道松前町)=共同

新基準では、調査を尽くしても本来の意匠などを示す資料が見つからなかった場合を「復元的整備」と定義し、史実に忠実な従来の「復元」と区別。不明確な部分を明示し、来訪客にも分かるような形にするなら再建可能とした。

資料は残っているがバリアフリー対応などのために一部を変更する場合も復元的整備とし、変更の説明を条件とした。

城の復元は北海道松前町の松前城(正式名称・福山城)、名古屋市の名古屋城、高松市の高松城、那覇市の首里城などで地元自治体や政府が計画している。一方、空襲で焼失するなどし、戦後に再建された各地の天守は老朽化が進んでいる。

1991年に設けられた旧基準は史実に忠実な復元しか示していなかった。資料が不十分だと史跡の現状変更に必要な文化庁の許可が下りず、自治体からは「厳しすぎる」との指摘があった。文化庁は新基準について「老朽化対策や耐震化のために建て替えを検討する自治体の後押しとなれば」としている。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]