石川県、休業要請の協力金支給へ 北陸にも緊急宣言

2020/4/17 20:00
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国が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したことを受け、北陸3県が対応を急いでいる。石川は企業などに休業を要請し、応じた場合に協力金を支給することを決めた。福井と富山は休業要請を時期尚早として見送るものの、必要に応じて検討する。

石川の谷本正憲知事は16日夜、県庁で記者会見を開き「(先行して国の宣言が発令された)7都府県の例に従い休業要請をする」と述べた。要請対象は「できるだけ早い時期に業種を特定して公表する」という。

17日には対象事業者に協力金を支給すると明らかにした。中小企業は50万円、個人事業主は20万円を予定する。補正予算に計上する。財源は国の緊急経済対策に盛り込まれた自治体に対する臨時交付金から賄う計画だ。また、石川は北海道などと同じく「特定警戒都道府県」に指定された。国が掲げる接触機会の8割減に向けた対策が求められる。

福井の杉本達治知事は16日夜、休業要請について「すでに外出の自粛を要請しており、効果を見て必要があれば検討する」と述べた。17日には福井県経済団体連合会の伊東忠昭会長に「接触や出勤の機会をさらに減らしてもらうようお願いしたい」と要請した。具体的にはテレワークやテレビ会議の導入などを挙げた。県の調査では繁華街などに比べ、ビジネス街の人出の減り幅は小さいという。

富山県の対応を説明する石井知事(17日、富山市)

富山県の対応を説明する石井知事(17日、富山市)

富山の石井隆一知事は17日の記者会見で「今後の情勢を踏まえて休業要請を判断したい」との認識を示した。同県も県民に不要不急の外出や往来の自粛を求めていたが、改めて繁華街にあるカラオケや接客を伴う飲食店などへの出入りを「厳に自粛する」よう呼びかけた。感染防止に向け、県立高校と特別支援学校の臨時休校を5月6日まで延長する。

財政余力の乏しい自治体にとって、休業要請に伴う補償は難しい。金沢市の山野之義市長は17日の記者会見で「自粛要請と補償はセットで、国が責任を持つべきだ」と訴えた。同時に独自の施策として、売上高など一定条件に応じた営業資金の支援も必要との考えを示した。

■減収で補償望む声も

北陸では石川、福井両県が独自の緊急事態宣言をそれぞれ出していたこともあり、休業する商業施設が相次いでいる。西武福井店(福井市)は食品売り場を除いて18日から休業する。期間は緊急事態宣言の解除まで。食品売り場の営業時間は午前11時~午後6時と通常より短くする。

外出自粛の広がりから売り上げが大きく落ちこむ事業者は多く、補償を望む声も聞かれる。富山県と長野県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」にある立山室堂山荘(富山県立山町)は、宿泊者がいない日もある。佐伯千尋社長は「従業員を抱えるなかで非常に厳しい状況にある。休業に伴って協力金が得られればありがたい」と話す。

緊急事態宣言で外出自粛がさらに進むと予想されるため、事業者は対策を講じている。学習塾の泉塾(金沢市)は15日以降の授業をやめ、来週以降は動画配信による授業を検討している。徳持武忍塾長は「学校がスタートした大事な時期に対面でできないのはつらい」と嘆く。

金沢工業大学も15日から研究室や実験室などでの活動を禁止した。20日にオンライン授業を始める計画だ。担当者は「ネット環境のない学生に一部の教室を開放していたが、緊急事態宣言の拡大を受けてキャンパスの立ち入りを全面的に禁止する」と話す。

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