メルカリ 年初来高値、巣ごもり消費で思惑買い(銘柄診断)
17日の東京株式市場でメルカリ株が一時前日比159円(7%)高の2589円まで上昇し、年初来高値を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が緊急事態宣言の対象を全国に拡大。外出を控える人が増えるとみられ、在宅で品物が売買できる「巣ごもり消費」の関連銘柄として個人投資家を中心に買いが集まったようだ。

終値は127円(5%)高の2557円。政府が7日に7都府県を対象に出した緊急事態宣言は、16日に全国に広がった。広範囲で外出自粛や店舗の休業といった影響が懸念される。
メルカリでは本やボードゲーム、DVDなど「巣ごもり」に言及する出品が多くなっている。同社はフリーマーケット(フリマ)アプリの売上金の10%を手数料として出品者から受け取っており、流通額の増加が同社の収益に直結する。
岡三証券の小川佳紀・日本株式戦略グループ長は巣ごもり消費の観点に加えて「節約志向に絡む銘柄の一つという側面もあるのではないか」とみる。新品よりも安くモノが買えるフリマアプリの特徴が好感された面もありそうだ。
株価は17日まで4日続伸し、同日終値は25日移動平均を25%上回っている。業績の上振れ期待から買われており「過熱感は薄い」(国内証券)というが、年初来高値圏のなかで利益確定売りが出る余地もある。
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