アビガン増産支援、富山県が説明会 約20社が参加

富山県は16日、新型コロナウイルスの治療薬として期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」の増産支援に向けた説明会を富山市で開いた。アビガンを開発した富士フイルム富山化学を傘下に持つ富士フイルムホールディングスが、増産方針などを県内の製薬会社約20社に説明した。
アビガンは政府が備蓄増加を目指しており、原料となる中間体の需要も高まっている。県は地元の製薬会社に中間体生産の協力を求めている。説明会ではくすり政策課の担当者が生産設備の投資に適用される国の支援制度を紹介した。
県によると、デンカがアビガン向けに供給すると表明している有機化合物をもとにつくる中間体の生産コストは、中国よりも1キロあたり約6000円高くなる。国は生産する企業への追加支援策も検討しているといい、石井隆一知事は県内企業に「協力をお願いしたい」と呼びかけた。
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