「コロナで借金や還付金」 便乗詐欺の被害相次ぐ
休業店舗の空き巣も注意

2020/4/16 14:53
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感染拡大が続く新型コロナウイルスに便乗した犯罪が相次ぎ、警察などが警戒を呼びかけている。新型コロナに言及して現金をだまし取る手口や、子どもを狙った不審者による声かけの事例が発生。緊急事態宣言の発令を受け、休業した店舗を狙った空き巣の増加も懸念されており、警察は対策の徹底を訴えている。

「借金ができたのでお金を貸して。貯金はいくらある?」。大阪府在住の80代男性に4月3日、息子を装った男から電話があった。男性が「800万円ほどある」と答えると、男は「銀行で大金を下ろす際は理由を聞かれる。『コロナの関係で手元に資金がほしい』と説明して」と要求。男性は銀行に言われたままに説明して預金を解約し、800万円を受け取り役の別の男に手渡した。

8日には、大阪府泉佐野市の60代女性が市職員を名乗る男から保険料の還付金があるとの電話を受けた。「市役所はコロナで忙しいので、ATMで手続きします」と言われ、約100万円をだまし取られた。

府警の捜査幹部は「社会の不安に乗じた悪質な手法。新型コロナウイルスと結びつけて金銭を要求する電話は詐欺だと思って警察に通報してほしい」と話す。

国民生活センターによると、国内初の感染が確認された1月以降、全国の消費生活センターに寄せられた新型コロナに絡む相談は1万件を超え、悪質商法や詐欺と疑われる内容も多い。マスク販売事業への投資を募る無料対話アプリ「LINE(ライン)」のメッセージや、市職員を装って「助成金があるので口座番号を教えてほしい」などの電話もあった。

子どもを狙った事例も出ている。3月27日、東京都台東区の公園で小学生の女児が、60代くらいの男から「コロナウイルスに効くアメをあげよう」と声をかけられた。男は保護者が近くにいることに気付いたとみられ、立ち去ったという。

政府の緊急事態宣言が発令された大阪府や兵庫県では店舗の休業が広がっている。

大阪府警は8日、事前登録した住民らに防犯情報を知らせる「安まちメール」で空き巣などに備えるよう呼びかけた。(1)扉や窓の施錠(2)現金や高価な商品、道具を置いたままにしない(3)防犯カメラや非常通報装置の設置――といった対策を促している。

8日時点で府内では休業中の店舗での窃盗被害は確認されていないが、オランダでは3月、感染防止のため休館中の美術館から同国出身の画家、ビンセント・バン・ゴッホの絵画1点が盗まれた事件も起こっている。

府警府民安全対策課の担当者は「防犯対策をしてもらい、窃盗被害を防ぎたい」と話している。(村越康二、中川竹美)

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