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韓国総選挙 与党のコロナ対策、逆風が追い風に

【ソウル=鈴木壮太郎】15日投開票の韓国総選挙は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が与野党の明暗を分けた。感染の中心地が欧米に移るなか、徹底した防疫で感染拡大を抑え込んだ韓国への国際社会の評価が高まると、文在寅(ムン・ジェイン)政権の支持率も上昇。与党「共に民主党」に強い追い風となった。

新型コロナは当初、与党には逆風だった。韓国では中部・大邱市の新興宗教団体で大規模な集団感染が発生。瞬く間に周辺の自治体に広がった。

震源地である中国からの入国の全面禁止を要求する声が国民の間で強まったが、韓国政府は動かなかった。習近平(シー・ジンピン)国家主席の訪韓を調整中で、野党は「中国の顔色をうかがった」と批判を強めた。

逆風が一転、追い風になったのは、ドライブスルー式などの徹底検査、診断キットの迅速な開発など、韓国の新型コロナ対策が国際社会で認められてからだ。

「トランプ米大統領が検査キット提供を要請」「マクロン仏大統領が韓国の新型コロナ克服に敬意」――。韓国大統領府は世界の要人からの称賛を積極的にアピールした。

民主党は「新型コロナとの闘いで世界の先頭に立つ文大統領」というフレームを構築。各候補が街頭演説で政権・与党の功績を訴えたことが、地滑り的な勝利につながった。

保守系野党「未来統合党」は総選挙を文政権3年の「審判」と位置づけ経済回復を訴えた。だが新型コロナで争点はかすみ、国民への浸透に失敗した。

序盤の攻めどきを内輪もめで逃したのも大きな敗因だ。比例区の議席獲得のためにつくった分身の「未来韓国党」の候補者擁立をめぐり、て黄教安(ファン・ギョアン)代表と韓国党党首の意見が対立。黄代表の指導力に疑問符が付いた。

とどめを刺したのが最終盤に飛び出した車明進(チャ・ミョンジン)候補による2014年の旅客船セウォル号沈没事故の遺族への侮辱発言だ。事故当時の与党だった統合党の候補者としてあるまじき言動。そんな車氏の除名にてこずったことで党の旧態依然ぶりが露呈し、惨敗を招いた。

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