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5月の大型フェス、中止相次ぐ コロナでブームに逆風

VIVA LA ROCK 2020のサイトに掲載された、プロデューサーの鹿野氏のメッセージ

5月に開催予定だった大型音楽フェスティバルの中止・延期が相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、JAPAN JAM2020(5月4~6日、千葉市蘇我スポーツ公園)は中止を発表した。VIVA LA ROCK 2020(5月2~5日、さいたまスーパーアリーナ)はゴールデンウイーク(GW)開催を断念し、7月下旬から8月初旬の間の開催を目指す。近年右肩上がりで急成長してきたフェス市場が大きな危機を迎えている。

昨年11万人を動員したJAPAN JAMは今年で11回目を数え、全54組の出演が予定されていた。チケットの払い戻しに応じる。

VIVA LA ROCKは、GW開催断念の理由を「ロックフェスが持っている自由さ、参加者が音楽と一体化するような喜びを、用意できる状態にはほど遠い」と説明。会場であるさいたまスーパーアリーナと、7月下旬から8月初旬の開催を協議する。東京五輪のバスケットボール会場として使用するはずだったが、五輪延期に伴い会場が使えるか検討する。

国内最大級のジャズフェスティバル、TOKYO JAZZ +plus(5月22~24日、NHKホールなど)も中止を発表した。世界で移動制限が行われており、ハービー・ハンコックら出演予定だった海外アーティストの来日が難しいと判断した。

音楽フェス市場は右肩上がりで成長していた。ぴあ総研によると、18年の市場規模は前年比3.9%増の294億円だった。

もっとも以前から市場の飽和状態を指摘する声はあった。VIVA LA ROCKプロデューサーの鹿野淳氏は「フェスは色々なアーティストを見られる音楽の『カタログ』」といい、近年はサブスクリプション(定額課金)配信などがライバルになっていると考える。フェスの強みは実際にライブを体感できることだというが、台風などの自然災害も増えていることを踏まえ「危険な思いをしてまでわざわざ行かない、という人が増えれば衰退しかねない」と危惧する。

そこに今回のコロナ禍。野外会場とはいえど、数万人が密集して楽しむロックフェスで感染症対策を取り入れるのは難しい。新型コロナの感染拡大が収束しない中での開催は「悪いイメージがつき、来年以降行きたくなくなってしまう」(鹿野氏)といい、極めて難しい判断を迫られる。影響が長引けば、フジロックフェスティバルなど夏の大型フェスにも逆風が吹く。

(北村光)

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