つみたてNISA口座、1年で倍増 ネット証券4社
積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の利用が拡大している。金融財政事情研究会が実施した調査によると、ネット証券4社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券・auカブコム証券)のつみたてNISA口座数は3月末時点で約87万。1年前の約43万口座から倍増した。若い世代を中心に資産形成にコツコツ取り組む個人が増えていることが背景にある。
積み立てに限定しない一般NISAの口座数は、ネット証券4社の合計で約188万だった。過去1年で約1割増えたが、つみたてNISAのほうが伸びは大きい。
ネット証券4社の投信積立口座(つみたてNISAを利用していないものも含む)を年代別にみると、2020年3月末時点では30代の32.8%が最も多く、40代の30.2%がそれに続いた。一方、前回16年4月の調査結果と比較して比率が増えたのは20代だけだった(6.8ポイント増の17.1%)。資産運用に対する若年層の意識の高まりがくっきり表れた。

投信の積立金額でも変化が見られた。金額の分布をみると、20年3月末時点で最も多かったのは、月に「3万~4万円以下」。つみたてNISAの月間上限(3万円強)と一致した。16年4月の前回調査では月2万円以下の積み立てが全体の6割以上を占めていたが、20年3月末には5割を下回り、月2万円より多く積み立てる層が逆転した。

(QUICK資産運用研究所 西本ゆき、西田玲子)
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