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吹奏楽やラグビー 休校中の「自主練」はスマホで

スマホでプロの演奏を視聴し、個人練習に励む。(東京都小平市)

新型コロナウイルスの感染拡大で休校が長引く中、各地の中高生や教員らが部活動の再開に向けて知恵を絞っている。部員同士の接触を避けるため、スマートフォンで共有した動画を手本に自主練習に励んだり、SNS(交流サイト)を使って戦術理解を深めたり。新型コロナの収束は見通せないが、専門家は「生徒自身が試行錯誤することで、自主性を育む機会になる」と指摘している。

4月上旬、東京都小平市の公園。同市の中学3年、中谷夏芽さん(14)はスマホで動画を確認しながら、金管楽器「ユーフォニアム」の低音を何度も響かせていた。手本にするのは東京吹奏楽団が演奏する夏のコンクールの課題曲だ。

中谷さんが通う中学校は3月上旬から休校が続き、所属する吹奏楽部では全体練習ができなくなった。こうした生徒向けにケーブルテレビのジュピターテレコム(JCOM)がプロの演奏動画を配信していると知り、部員が1人で練習する際に取り入れた。中谷さんは「全体の演奏イメージをつかむのに役立つ」と話す。

政府は2月末に全国の小中高校に一斉休校を要請し、緊急事態宣言の対象となった東京都や大阪府などの多くの学校が5月の大型連休明けまで休校期間を延長した。文部科学省は感染拡大防止の観点から、休校中の部活動の自粛を求めている。

3月下旬から全体練習を取りやめた私立東京高校(東京・大田)のラグビー部では、顧問が自主練習を指示する際にSNSを活用する。過去の試合の動画を投稿し、それぞれの場面で各選手がどのように対応すべきだったかなどを部員に考えさせるのが目的という。

テレビ電話機能を使って定期的にミーティングや近況確認をするなど、部員が離れていてもチームワークを崩さぬよう工夫を凝らす。顧問の戸田竜司教諭(39)は「練習を再開した時に、少しでもプラスになるようにしたい」と力を込める。

静岡県立静岡商業高校(静岡市)の野球部は休校中、体温や体調変化の有無などをチェックさせ、部員に体調管理の徹底を呼びかける。部活動の再開時期は未定だが、高田晋松監督(50)は「3年生にとっては大切な時期。できることは最大限やりたい」と話す。

中学校教諭として部活動の指導経験もある学習院大の長沼豊教授(教科外教育)は「部活動が学校での居場所になっている生徒も多く、長期の活動停止で目標を見失ったり、不安を感じたりしかねない。生徒自身が練習メニューなどを工夫して自宅でも部活に取り組むことができれば、部活の本来の趣旨でもある主体性を育むことにつながる」と指摘している。

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