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米銀6行、2ケタ減益 景気後退見通しで引当増

2020/4/16 5:07 (2020/4/16 23:35更新)
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バンカメの1~3月期決算は45%減益となった=ロイター

バンカメの1~3月期決算は45%減益となった=ロイター


【ニューヨーク=宮本岳則】新型コロナウイルスによる世界的な景気の落ち込みが米銀の収益を直撃している。16日に出そろった米金融大手6行の2020年1~3月期決算は、軒並み2ケタ減益となった。各行とも融資の回収可能性を厳しく見積もり、貸倒引当金を積み増した。M&A(合併・買収)や新規株式公開(IPO)の停滞で投資銀行部門も低調だった。米銀決算は19年までは好調だったが、収益環境は一変した。

モルガン・スタンレーが16日発表した20年1~3月期の純利益は前年同期比30%減の16億9800万ドル(約1800億円)となった。15日までに発表したバンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックス、シティグループはそろって4割減益となった。19年12月期で過去最高の純利益を出していたJPモルガン・チェースも1~3月期は一転して、69%の減益となった。

収益を押し下げたのは、融資の焦げ付きに備えて貸倒引当金を積み増したためだ。銀行は企業や個人などに融資する際、回収不能となるリスクに備え、引当金を積む。JPモルガンは1~3月期の貸倒引当金繰入額が19年10~12月期に比べて5.8倍の82億ドルに膨らんだ。バンカメも同5倍、シティも同3倍と繰入額が大幅に増えた。

大手銀は20年1月から新しい貸倒引当金のルールを適用している。「現在予想信用損失(CECL)」と呼ばれる会計基準で、マクロ経済予測などの指標を使って、早期に引当金を計上する。

金融危機の際に引当金の計上が「遅すぎた」との反省から導入が決まった経緯がある。従来基準では融資先の財務の悪化や延滞など客観的な事象が発生した場合のみ、引当金を計上していた。

米銀の1~3月期決算ではコロナ危機と新会計ルールの適用が重なり、引当金の大幅な増加につながった。シティのマイケル・コルバット最高経営責任者(CEO)は15日の説明会で4~6月期の米失業率について「10~15%まで高まるだろう」と述べた。国内総生産(GDP)成長率も年率2~4割減になるとの見通しを示した。こうした悲観シナリオに基づくと、新しい会計ルールの下では引当金を大きく積み増す必要が生じる。

各行の20年1~3月期の貸倒損失をみると、19年10~12月期から大きく増えておらず、足元で融資先の債務不履行(デフォルト)は広がっていないようだ。もっとも企業や個人の資金繰りは厳しくなっており、銀行は追加融資や返済条件の緩和など対応に追われている。バンカメのポール・ドノフリオ最高財務責任者は「返済延期のリクエストが100万件近く来ている」と明かす。

経済正常化のめどについても慎重な声が相次いだ。ゴールドマンのデービッド・ソロモンCEOは15日の説明会で「20年から21年にかけて景気後退局面が続くと想定して、事業運営にあたる」と述べた。当面は米政府や米連邦準備理事会(FRB)による下支え効果が期待できるが、先行き不透明感は強いという。経済活動の停滞が長引けば、不良債権が増える可能性がある。

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