新型コロナ、台所用洗剤で消毒可能? 専門家ら検証へ
経済産業省と製品評価技術基盤機構(NITE)は15日、台所用洗剤の成分などを使った消毒が新型コロナウイルスに有効な可能性があると発表した。実験で検証を進め、5月にも暫定結果をまとめる。アルコール消毒液の品薄が続いていることから、家庭や職場で他の消毒方法の選択肢を増やす狙いがある。
同日、専門家らによる検討委員会を立ち上げた。NITEが過去の文献調査から洗剤に含まれる界面活性剤など3つの成分を選び、「優先的に検証試験をすべきだ」と判断した。
界面活性剤はドアノブや机などの家具、食器などの消毒に使える可能性がある。2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した際には国立感染症研究所が有効性を認めた。
ほかにエタノールと混ぜるなどして消毒剤に使う「塩化ベンザルコニウム」や、動物コロナウイルスの汚染対策として消毒効果が報告されている電解水も選んだ。まずはインフルエンザウイルスで検証試験を始め、実際に新型コロナを用いた試験の準備も進める。
(1)加熱(2)濃度70~80%のアルコール消毒液(3)塩素系漂白剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウム――3つについては新型コロナへの有効性が確認できており、さらなる検証は不要とした。