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朝乃山ら輩出の近大相撲部 阿部新監督の体制始動

2020/4/21 3:00
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大相撲春場所で大関の座をつかんだ朝乃山や初場所で幕尻優勝した徳勝龍らを輩出し、にわかに注目が高まる近畿大学相撲部。伊東勝人前監督の急逝で、4月から相撲部OBで近大職員の阿部智志新監督の体制が始動した。41歳の新監督は「朝乃山や徳勝龍のようにワンチャンスをものにできる強い精神力を持った人材を育てたい」と意気込んでいる。

「先を読んで自ら行動できる人材を育てたい」と語る阿部新監督

「先を読んで自ら行動できる人材を育てたい」と語る阿部新監督

近大相撲部は95年の伝統を持ち、横綱千代の富士の全盛期に「大ちゃん」の愛称で人気を集めた大関朝潮(現高砂親方)や、中退ながら横綱旭富士(現伊勢ケ浜親方)らを輩出。2001年に就任した伊東前監督も朝乃山や徳勝龍、宝富士ら後の人気力士を多く育て、角界に一大勢力を築いた。

そんな大学相撲界きっての名将が1月に急逝。大学からの打診を受け、重責を担うことになった阿部新監督は「こちらから押しつけるのではなく、学生にとことん考えさせる伊東さんの指導理念を引き継ぎ、社会に出た後も先を読んで自ら行動できる人材を育てたい」と抱負を語る。

阿部新監督は、徳勝龍や朝乃山がワンチャンスをものにしたことに感心したという。「(重圧のかかる中で)一回のチャンスをものにしたというのは技術だけではなく、精神力が強い証し。自分の頭で考えさせることを徹底した伊東さんの指導のたまものだと思う」とみる。

技術面の指導でも伊東前監督を目標に掲げる。小兵の伊東前監督は大学時代、のしかかる相手を押し上げて反り返り、後ろに落とす「居反り」の名手として知られた。それでも指導者としては巨漢を生かした突き押し相撲の徳勝龍ら自分とは全く異なるタイプの力士を育成。「伊東さんは自分の取り口とは違う力士をたくさん育てている。そこがすごいと思う」。大学時代に身長175センチ、体重100キロ弱と同じく小兵だった阿部新監督も、様々なタイプの力士の育成を目指すという。

ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で就任早々から相撲部は活動休止になり、「前途多難ですよ」と苦笑い。部員たちには「稽古ができないこの期間に何をすべきか、自分で考えて実行してほしい」と伝えた。早期にコロナが収束し、伊東前監督のような学生に寄り添う指導ができる日が来ることを心待ちにしている。

(田村城)

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