若き秀吉、爽快な青春描く 縄田一男氏が選ぶ3冊
愚か者の城 矢野隆著

2020/4/16 14:00
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日本経済新聞 電子版
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稲は宝だ――本書は木下藤吉郎が稲の海に身を横たえ乍(なが)ら、そう心で述懐するところからはじまる。この一巻は藤吉郎が秀吉と名を変え小谷城を得るまでを描いた太閤記の一席である。

が、前述の述懐に反して本書には、従来の太閤記に見られる泥臭さはなく、むしろそこにあるのは、己の居場所を求めて彷徨(ほうこう)する彼の青春の爽やかさだ。藤吉郎が他者と壁を持たぬが故に集まってくる人々――弟の小一郎をはじめとす…

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