韓国総選挙、15日に投開票 次期大統領選にも影響

2020/4/14 22:00
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有権者に「最後のお願い」をする未来統合党の黄教安代表(14日、ソウル市)

有権者に「最後のお願い」をする未来統合党の黄教安代表(14日、ソウル市)

【ソウル=恩地洋介】韓国総選挙は15日に投開票される。結果は2年余りの任期を残す文在寅(ムン・ジェイン)政権の求心力や、次期大統領選の候補者レースに影響する。新型コロナウイルスの危機下での選挙戦は、政策論争の広がりを欠き、争点はかすんだ。終盤まで革新系与党の優勢が伝わるなか保守系野党は危機感を強め、各党は最後の訴えに臨んだ。

選挙戦最終日の14日、与党「共に民主党」の選挙対策委員長を務める李洛淵(イ・ナギョン)前首相は、ソウル市の激戦区に駆けつけた。新型コロナの早期収束とからめ「国難を克服するには、政権与党に安定した議席が必要だ」と強調した。

与党内では文大統領の支持率上昇を追い風に、全300議席の過半数である151以上の議席獲得へ期待が高まっている。首都圏だけで75%に相当する91超の議席を押さえられるとする党の調査結果に、有力な党関係者は「180議席も不可能ではない」と発言した。

保守勢力には焦りがにじんだ。李前首相の対抗馬でもある未来統合党の黄教安(ファン・ギョアン)代表は14日、記者会見で土下座し「与党180議席なら、この国の未来は絶望だ。絶対権力の暴走をけん制する力を与えてほしい」と訴えた。

3月に新型コロナの感染拡大が落ち着く頃までは、野党が選挙戦を有利に運ぶとの見通しがあった。しかし、文政権が給付金など新型コロナ対策を次々と打ち出すなかで、安全保障や経済政策を巡る政権批判はかすみ、候補者の失言騒ぎなど逆風にも見舞われた。

共に民主党と未来統合党はいずれも、過半数を目標に設定していた。国会議長や主要な常任委員長のポストを押さえられるためで、来年から本格化する次期大統領選をにらめば議会で主導権を握れる意味は大きい。

韓国議会には6割の賛成がなければ法案を上程できない独自の規定がある。もし与党の議席が180を超えると、与野党対決法案の提出に道が開けるため、文政権には求心力の向上につながる。任期終盤のレームダック(死に体)を遅らせるとの見方もある。

当初は投票率の低下が懸念されていたが、10、11の両日に実施した事前投票の投票率は過去最高の26.7%と、2017年大統領選を上回った。投票日当日の人混みを避けようとする有権者の心理や、市民の新型コロナへの警戒心が緩んできたことが背景にある。

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