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ウェブ配信や分散開催 首都圏企業の研修 コロナ対応

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、首都圏の企業が新人研修の手法を相次ぎ見直している。座学はテレビ会議やネット配信による遠隔方式に変更。対面が必要な研修も時間を短縮したり、参加人数を分散したりして接触リスクを軽減する。感染拡大を防ぐ苦肉の策だが、研修内容の「質」を維持できるか不安もあり、企業は試行錯誤を迫られている。

マレリは本社と他の拠点をテレビ会議で結んで新人研修を実施

千葉銀行は研修担当の行員や外部講師らがオンライン会議システムを活用し、ビジネスマナーや銀行業務の基礎知識に関する研修を本部から「生配信」している。新入行員は自宅からパソコンやスマートフォンで視聴。「皆さんなら行員としてどういう行動を取りますか?」など講師の質問に対し、リアルタイムでやり取りする。

ウェブ研修の検討を始めたのは3月中旬。集合研修は難しくなると見越して「内容や質は維持しようと急いで準備した」(人材育成部)。意見や質問をチャット形式で新人全員が共有できるようにしたところ、対面の集合研修より「意見が出やすい」と意外な利点があったという。

会社ぐるみでオンライン化に取り組んでいるのがインターネット関連サービスのガイアックス。ほぼ全社員がテレワークに転換したのに続き、新入社員も自宅から研修を受けられるようにした。社会的なテレワークの拡大でネットサービスの需要が増えると見越し、「新入社員研修は最小限にとどめ、思い切って職場内訓練(OJT)に振る」(担当者)。

自動車部品大手のマレリは新入社員全員をさいたま市の本社に集める研修を中止。新入社員50人のうち4割強は本社で研修に出席し、残りはほかの拠点からテレビ会議で参加した。日本ケンタッキー・フライド・チキンも横浜市の本社、大阪市の関西支社で分散開催。例年は本社に集めているが、長時間移動のリスクを警戒した。

実地研修が欠かせない企業も工夫を凝らす。京浜急行電鉄は駅員など現場職の新入社員約80人について、本社での研修を午前と午後に分割。出社しない時間は在宅勤務とし、通常は座学に取り組む。長ければ同様の研修が約1カ月間続く見通しだ。

人材開発支援のカレイドソリューションズ(東京・新宿)が顧客企業に調査したところ、「時間を短縮する」「ウェブセミナー(在宅)」などの対策を取った企業はそれぞれ3割強。講義型研修を「これまで通り実施」との回答は4割で、半数以上の企業は研修方式を見直した格好だ。

緊急事態宣言が発令された首都圏の企業は、人との接触を最小限に抑えつつ、質の高い新人教育を維持することが求められる。千葉銀人材育成部の担当者は「感染拡大の状況を見ながら研修の仕方を考えたい」と話す。

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