ブラックストーン、バイオ会社に20億ドル投資
【ニューヨーク=伴百江】米投資ファンド大手ブラックストーン・グループは13日、米バイオテクノロジー会社アルニラム・ファーマスーティカルズ(マサチューセッツ州)に20億ドル(約2150億円)を投資すると発表した。欧米の医薬品規制当局から販売承認をまもなく受けるコレステロールの特効薬の販売や、新薬開発に向けた資金を提供して高収益を狙う。
ブラックストーンは傘下のバイオテクノロジー投資部門を通じて、アルニラム社の株式と債券に投資する。少数持ち分の取得となるが、市場関係者の間では今回の投資について、新型コロナに伴う市場の混乱が落ち着いた兆しと好意的に受け止める向きが多い。
アルニラム社は、身体で疾病を引き起こすたんぱく質の生産を抑制するバイオテクノロジーを利用した新しいタイプの治療薬を開発。すでに実用化して販売する薬品に加え、コレステロール降下剤の販売承認を米食品医薬品局(FDA)から2020年10~12月期に、欧州の規制当局からは21年1~3月期中に受ける見通し。
ブラックストーンは18年秋、傘下にライフ・サイエンス部門を設け、大手製薬会社との共同出資などを通じて活発にバイオテクノロジー関連会社への投資を手がけている。