静岡空港、19年度の搭乗者数73.7万人 目標未達

2020/4/13 17:02
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静岡県と富士山静岡空港(静岡県牧之原市)が13日発表した静岡空港の利用状況によると、2019年度の搭乗者数は18年度比3.3%増の73万7940人だった。開港以来最多を更新した。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で2月以降、国際線が軒並み欠航したことが響き、富士山静岡空港が掲げた「民営化1年目で77万人」という目標は達成できなかった。

運休・減便が相次ぎ、人影がまばらな静岡空港(静岡県牧之原市)

運休・減便が相次ぎ、人影がまばらな静岡空港(静岡県牧之原市)

前年度実績を上回ったのは3年連続だった。けん引役は過去最多だった国内線で、8.7%増の46万2297人。7年連続で前年度を超えた。北九州線の新規就航や札幌・丘珠線の夏季増便が全体を押し上げたほか、ツアーや乗り継ぎ需要が好調だった札幌・新千歳線や沖縄線、ダイヤ変更で利便性が高まった出雲線なども寄与した。

一方、新型コロナの打撃を受けた国際線は4.6%減の27万5643人と落ち込んだ。19年度は中国路線の新規就航や増便が相次ぎ、路線ネットワークの拡大基調が続いたが、新型コロナの影響で1月下旬以降、徐々に欠航の動きが広がった。中国方面の8路線は2月中、台北線は3月上旬に運航がゼロになり、3月8日のソウル線を最後に国際線は全路線で欠航・運休が続いている。

「国際線ゼロ」は少なくとも4月28日まで続くことが決まっている。このうち、連雲港線、煙台・北京線、西安線、温州線の計4路線は20年夏ダイヤ(3月29日~)での運休が決定した。

堅調だった国内線にも新型コロナの影響が及んでいる。3月下旬から北九州線を運休し、福岡線を減便しているフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は13日、札幌・丘珠線と出雲線、鹿児島線(いずれも1日1往復)を17日から一部を除き欠航すると発表。福岡線も日によって1日1往復に減らす方針を明らかにした。

県空港振興課の石ケ谷彰英課長は「まずは感染拡大防止を徹底する必要がある」とした上で、「終息後に需要喚起を図り、地域の再活性化を目指す」と述べた。

静岡空港社長、「80万人」の実力はある

2019年4月に民営化した静岡空港。新型コロナウイルスの感染拡大により、当初想定とは一転して大きな逆風が吹いている。足元の状況や今後の戦略について、富士山静岡空港の西村等社長に聞いた。

――民営化初年度の搭乗者数77万人という目標は未達に終わりました。

「達成できなかったものの、過去最多は更新できた。19年(1~12月)でみれば79万人だ。80万人の実力がついてきたと思っている。新型コロナはいつか終息する。空の玄関口としての役割は大きい。静岡県や航空会社、旅行会社などと連携し、V字回復を果たしたい」

――経営への影響は。

「(国際線の運航がゼロになり)売上高の半分を占める直営免税店の売り上げがなくなった。最近はテナントの売り上げも落ち込んでいる。感染拡大防止が最優先で、早期の終息を願うしかない」

――民営化1年目で取り組んだことは。

「課題だった空港アクセスバスを拡充した。1億円弱を投じて給油タンクを増設し、新規就航の受け入れ態勢も強化した。静岡の魅力をアピールすることも大切と考え、地元と連携して『富士山周遊フライト』など空港を拠点にした観光ルートの開拓も進めた」

――4月で民営化2年目に入りました。

「当初計画通り、23年度に搭乗者数101万人を目指す。現実味のある数字で、実力からすれば前倒しも十分可能だ。新型コロナの終息後を見据え、準備できる施策から仕込んでいく。期待するのは中部横断自動車道の全線開通だ。山梨県民にも利用を促していきたい」(聞き手は福島悠太)

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