中止となった3月歌舞伎公演など無料配信

2020/4/16 2:00
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無料で配信されることになった歌舞伎座公演に出演した俳優たち

無料で配信されることになった歌舞伎座公演に出演した俳優たち

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、3月の歌舞伎公演は全国的に中止になったが、けいこなどの準備は進んでいた。松竹や国立劇場はその成果を無観客で上演し、映像を動画サイトのユーチューブで無料公開している。歌舞伎公演がネット中継されたことはこれまでもあるが、既に公演期間が終了した舞台の長時間映像は初めてだ。

まずは歌舞伎座(東京・中央)の3月公演。「雛(ひな)祭り」から始まる昼夜すべての演目を、ユーチューブの松竹チャンネルで17日から26日まで配信する。「新薄雪物語」「梶原平三誉石切(ほまれのいしきり)」などで、全演目を合わせると6時間にもなる。中村吉右衛門や松本白鸚ら重鎮が登場し、春らしく、かつ重厚な歴史劇を見ることができる。期間限定ではあるが「歌舞伎を世界中どこからでも、何度でも、視聴いただける機会を設けた」と松竹は説明する。

一方、国立劇場(東京・千代田)は、尾上菊之助が平知盛、いがみの権太、忠信・源九郎狐(ぎつね)の3役を演じる「義経千本桜」を国立劇場の公式ユーチューブチャンネルで30日まで無料公開している。菊之助は「お客様がいらっしゃらない客席を前に、カメラの向こうにお客様がいらっしゃることを思い描きながら、精いっぱい演じました」とコメントしている。全3部に分かれ、計5時間10分ほどになる。

松竹チャンネルではほかに、やはり公演が中止になった明治座「花形歌舞伎」に出演予定だった中村勘九郎、七之助らによる座談会(26日まで)や、京都の南座で収録したスーパー歌舞伎2(セカンド)「新版 オグリ」(19日まで)も無料配信している。ネット動画を使った一般観客へのアピールが遅れていた歌舞伎界に、一気にその波がきたともいえる。

(瀬崎久見子)

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