北朝鮮、最高人民会議を開催 外交方針には触れず
【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、最高人民会議(国会に相当)が12日に平壌で開かれたと伝えた。2020年の国家予算を報告したほか、重要政策の決定機関である国務委員会の委員に李善権(リ・ソングォン)外相ら5人を選出した。金正恩(キム・ジョンウン)委員長は出席せず、米国との非核化交渉など外交方針に関する対外的な発表はなかった。

北朝鮮は当初、10日に最高人民会議を開くと公表していたが、何らかの理由で12日に延期されたようだ。会議では李外相のほか、金正官(キム・ジョングァン)人民武力相らを国務委員に選出する一方、李容浩(リ・ヨンホ)前外相や李洙墉(リ・スヨン)党副委員長は解任された。
金正恩氏は11日に開かれた党の政治局会議に出席した。同会議では新型コロナウイルスへの対応策を討議し、感染症の流入を遮断する措置を継続すると確認した。ウイルスに関し「感染の危険が短期間に解消されることは不可能で、我々の闘いと前進にも一定の障害を来す条件になりうる」との認識が報告された。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。