「接触7割減」では収束まで長期化 北大教授が警鐘

2020/4/11 22:00
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新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためには「人との接触を7割減らすだけでは収束確認まで1カ月以上かかる」との試算を北海道大学の西浦博教授(理論疫学)がまとめた。「8割減」にできれば「新たな感染者は大幅に減少する」と指摘。企業に対して出勤抑制などの取り組みを求めている。

英国の対策の効果を分析した論文によると「接触8割減」になったのは都市封鎖(ロックダウン)後だった。安倍晋三首相は「最低7割、極力8割」と要請しているが、ロックダウンに近い行動変容がなければ感染は収束しないか、長期化する可能性がある。

西浦教授は感染者数の予測を数理モデルで解析する専門家で、政府の専門家会議のほか、東京や大阪、兵庫などの感染者数の試算をしている。

西浦教授の分析では、感染拡大を一定程度まで抑制できる期間は接触8割減なら15日程度、7割減なら34日程度。潜伏期間などを考慮すると、感染者の減少を確認できるまでに8割減なら1カ月程度、7割減なら2カ月弱を要する。

4割減、6割減と段階的に対策を進め、約2週間後に8割減まで到達した場合、39日程度で感染拡大の抑制に至るが、効果を確認できるまでに2カ月程度かかるという。西浦教授は「外出自粛は1カ月を超え、2カ月になると実行が難しくなる」とみている。

感染症対策に詳しい国際医療福祉大の和田耕治教授は「在宅勤務にできるはずなのに躊躇(ちゅうちょ)している企業もあるが、対策をするならば今が重要」と指摘。そのうえで「今後も中長期的には同じような対応が必要になることもある。出社しなくても仕事ができるように投資や働き方改革を進めるべきだ」と訴えている。

(社会保障エディター 前村聡)

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