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コロナ後消費占う中国、再開のユニクロ・無印の現状は

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長はマスクを着けて説明会に臨んだ(4月9日、東京・千代田)
日経ビジネス電子版

「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリングと「無印良品」を展開する良品計画が9日、それぞれ半期と通期の決算を発表した。両社とも、新型コロナウイルスを「基本的に抑え込んだ」と当局が主張する中国で、一時休業していた店舗が再開している。

国内では4月7日に発令された緊急事態宣言を受け、現在ファストリが約5割、良品計画はほぼ全店が休業もしくは営業時間短縮の措置をとっている。営業再開後の中国の売り上げ動向は、コロナ後の消費がどうなるのかを占う材料になる。

ユニクロ、2月中国は売り上げ8割減

ファストリの2019年9月~20年2月期の連結決算は、売上高が前年同期比4.7%減の1兆2085億円、営業利益が同20.9%減の1367億円。海外ユニクロ事業は売上高が6.7%減の5412億円と国内ユニクロ事業(5.7%の減収)の減収幅を上回った。

海外事業の減収要因は中国だ。1月23日から湖北省武漢市の店舗を中心に臨時休業し、2月は中国の店舗の約半数に当たる最大370店舗が営業を停止。「1月末までは好調だったが、新型コロナの影響により急激に落ち込んだ」(岡崎健CFO、最高財務責任者)という。

2月単月の中国での既存店売上高は前年比約8割減となり、上期全体でも若干の減収。EC(インターネット通販)も2月、2割減収と店舗休業で出た影響を吸収できなかった。

中国で半数以上の店舗を一時休業した(上海の店舗)

足元の中国の販売状況はどうだろうか。岡崎氏は「3月は週を追うごとに売り上げが回復している」と述べた。春物商品の販売が好調という。現在、臨時休業している店舗は5店舗まで減少し、3月22日以降の既存店売上高は前年同期比3割減まで回復した。

岡崎氏は「戻り方として反動需要があり、前年を超えるタイミングもあった」と説明した。一方で「服に対する需要が確認できたと同時に、経済も安定していない中で将来に対する不安もある」と先行きが読めない実情を明かしている。

今後の見通しについて「5月ごろまでは新型コロナの影響が大きく続き、6月以降、徐々に正常化すると仮定している」と話した。そのうえで、香港や台湾を含む「中国事業」の売り上げを4、5月は前年比1~4割減、6~8月は横ばいから1割減と見込んでいる。

良品計画の松崎暁社長もマスクを着用した(4月9日、東京・中央)

良品計画が発表した20年2月期の連結決算は、売上高が前年比7.1%増の4387億円、営業利益が18.7%減の363億円だった。中国で約270店舗を展開するが、2月には半分以上の店舗の営業を停止。松崎暁社長は9日、「20年1~3月の中国は既存店売上高が前年比52%減」と明らかにした。好調だったECを含めても同45%減と大幅に減った。

良品計画は4月8日に武漢市を含む中国全土の営業を再開した。「戻りつつあるが、戻りは弱い」(松崎氏)という。外出時間の制限がある武漢市だけでなく「中国全体も外出している人が少ない」といい、「以前の状態になるのは希望的観測も含めて8月くらい」と見通した。

中国は新型コロナウイルスの抑え込みに成功したと主張している。だが海外も含めて往来が活発になれば、再び感染が広がる可能性もある。新型コロナが最初に発生した中国は、不安感が残る中で消費者がどう動くかという局面もまた最初に迎えている。

(日経ビジネス 庄司容子)

[日経ビジネス電子版 2020年4月10日の記事を再構成]

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