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牧場直営店の恵み 都内に 牛乳・スイーツ、こだわりの味

2020/4/17 19:30
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酪農家の直営店が都内で増えている。完全放牧で牧草だけを与えた牛や珍しい品種の牛乳が味わえる。ソフトクリームやプリンといったスイーツも人気だ。生産者には東京で多くの消費者に知ってもらいたいという思いも強い。都内で酪農家のこだわりに触れる機会が広がっている。緊急事態宣言が発令されたが、現段階で2店舗とも休業予定はないという。

山本牧場の「養老牛放牧牛乳」は季節によって少し味が変わってくる

山本牧場の「養老牛放牧牛乳」は季節によって少し味が変わってくる

「牛から命をいただいている。牛乳のありがたみやおいしさを伝えていきたい」。北海道の知床半島近くにある山本牧場(中標津町)の山本照二代表取締役は、東京進出についてこう語る。

東京都調布市に直営店「山本牛乳店」をオープンしたのは2019年5月。牛乳へのこだわりは人一倍だ。北海道の牧場では約35頭の牛を年間を通して完全放牧で育てている。エサも牧草しか与えない。

冬の寒い日にはマイナス20度を下回る日もある。「ずっと外にいる牛たちの生命力は強い。そこから出てくる牛乳は格別においしい」と、山本さんはほほ笑む。

自然に近い状態で育てた牛のミルクは、季節によって味が変わる。水分が多く含まれる青草を食べる夏は脂肪分が少なくさっぱり。寒い冬は脂肪を蓄えるため脂肪分が多くコクが出るという。「好みにもよるが、春が一年で最も濃厚でおいしい時期だ」(山本さん)

山本牧場では完全放牧で牛を育てている

山本牧場では完全放牧で牛を育てている

店は東京都調布市の京王線つつじケ丘駅から少し離れた団地の中にある。主力商品の「養老牛放牧牛乳」は1瓶(900ミリリットル入り)1400円と高めだが、「おいしい」と感動して定期的に購入してくれる人も多い。牛乳やスイーツの宅配にも力を注いでおり、近隣地域であれば家まで届けてくれる。

山本牧場は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、10日からインターネット上で「養老牛山本牧場 北海道物産展」を開催、牛乳以外の北海道の特産品も販売している。全国のデパートで北海道物産展が相次ぎ中止されているのを受けて、「全国の方々においしいものを食べてもらえる場を作りたい」(山本さん)と立ち上げた。

加勢牧場では珍しいガンジー種の牛乳やソフトクリームが楽しめる

加勢牧場では珍しいガンジー種の牛乳やソフトクリームが楽しめる

新潟県のケーエスファーム加勢牧場(長岡市)も19年8月、東京・新宿に直営店「加勢牧場 下落合店」を開いた。「ガンジー種」という希少な牛の牛乳が楽しめる。牧場2代目の加勢健吾さんは「地元、新潟県内ではある程度知られるようになったガンジー牛乳を、東京の人にも知ってほしかった」と、東京出店の狙いを話す。

ガンジー種とは英国とフランスの間にあるガンジー島が原産の牛だ。日本には明治時代に輸入されたとされ、現在、国内で育てられているのは100~200頭と非常に貴重な存在だ。

加勢牧場がガンジー種を導入したのは1999年。現在は17頭を育てている。創業者の加勢勉さんが「どこよりもおいしい牛乳を作りたい」と色々な牛乳を飲み比べ、ガンジー種を選んだ。

ガンジー種の牛乳は「さっぱりとした口当たりで、他の食材と合わせる加工品にも向いている」(健吾さん)。特にソフトクリームが人気で、多い日には1000~1200本が売れるという。店頭にはロールケーキやチーズケーキなども並んでいる。

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