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群馬大発ベンチャー、抗ウイルス性の新シート開発

群馬大学(前橋市)発ベンチャー、グッドアイ(群馬県桐生市)などは新型コロナウイルスの感染を予防する殺菌・抗ウイルス性の高いシートを開発した。銅を繊維状にしたシートに特殊な加工を施した。マスクの上につける「オーバーマスク」などの製品になる予定で、5月中旬までには消費者向けにも販売される見通しだ。

グッドアイは群馬大の産学連携の一環で2017年に設立したベンチャー企業だ。グッドアイの会長を兼務する同大大学院の板橋英之教授は「新型コロナの感染リスクを大幅に下げられる」と期待を込める。

今回使ったのは、群馬大が今年3月末に特許を出願した化学物質の「光触媒」に関する技術。光触媒は太陽光や蛍光灯などの光に当たると、人体への悪影響は皆無だが、菌やウイルスなどの有害物質を除去する力を持っているという。

ただ、細かい粒子状の光触媒は、固めると伸縮性に乏しくなる。そこで、もともと殺菌・抗ウイルス性の効果が知られていた金属の銅を、繊維状に柔らかくする技術に目をつけた。細い糸に銅線を隙間なく巻き付けることで一枚のシートにし、その上に光触媒をコーティングしている。

新型コロナを使った実験はしていないものの、感染予防に効果があるとみられる。

米大学機関の研究によると、新型コロナは付着した素材によって生存期間が異なる。プラスチックやステンレスの表面では48~72時間生存するが、銅の表面では4時間と短くなる。板橋教授が大腸菌を使った実験では、銅単体の場合よりも1000倍の殺菌・抗ウイルスの効果が認められたという。

製造は県内の電線メーカー、明清産業(前橋市)が担い、グッドアイが販売する。消費者向けには販売せず、マスクメーカーなどの製造業者に限定する考えだ。製品化を希望する事業者を探しており、「問い合わせが多く、5月中旬には製品の市販にこぎつけられそうだ」(板橋教授)。

通常のマスクや手袋の上にかぶせたり、シート状にしたままドアの取っ手に巻き付けたりするなどの使い方を想定している。マスク1枚あたりの卸値は1500~2000円前後という。原価から計算すると、市販の銅製のマスクとほぼ同じ価格帯になる見通しだ。

強くこすらなければ、殺菌・抗ウイルスの機能を落とすことなく、長持ちして使えるようだ。板橋教授は「医療従事者から一般の消費者まで、幅広く販売していきたい」と話している。

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