ユーロ圏、60兆円超の経済対策で合意 救済基金を活用

2020/4/10 6:26 (2020/4/10 9:04更新)
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欧州では新型コロナウイルスの感染が広がる(9日、イタリア・ミラノ)=ロイター

欧州では新型コロナウイルスの感染が広がる(9日、イタリア・ミラノ)=ロイター

【ブリュッセル=竹内康雄】ユーロ圏の財務相は9日夜(日本時間10日早朝)、新型コロナウイルス感染拡大の悪影響を和らげるため、5400億ユーロ(約64兆円)規模の経済対策で合意した。救済基金である「欧州安定メカニズム(ESM)」を使うほか、雇用や中小企業のための安全網を設ける。感染拡大で停滞した経済の再建に役立てるユーロ共同債券は、閣僚レベルでの合意を見送り、首脳間で協議する。

ユーロ圏財務相会合のセンテーノ議長(ポルトガル財務相)はテレビ会議後の記者会見で「危機に対処するために各国が歩み寄れた」と述べた。テレビ会議は7日午後に始まったが16時間の議論を経ても折り合いがつかず、いったん中断。9日の夕方から再開し、2カ国間協議を中心に調整を進めていた。

ESMの稼働で合意したことで、各国は国内総生産(GDP)の2%(総額で約2400億ユーロ)に当たる額の予備的な信用枠を申請できる。必要な場合はESMがその国の国債購入などを通じて支援する。このほか、域内の雇用維持に向けた臨時基金の設置や、中小企業の資金繰り支援に広範な公的保証をつける仕組み作りでも合意した。

ユーロ圏の債務を共通にする共同債券は、ユーロ導入国が共同で資金調達する。そのうえで、新型コロナで大きな影響を受ける南欧などの経済再建に使う構想だ。南欧の借金を財政面で余裕がある北部欧州が肩代わりする面があり、ドイツやオランダ、オーストリア、フィンランドなどが反対した。欧州連合(EU)は近く開く首脳間の協議で議論する。

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