4月の米消費者態度指数、急落 コロナで下げ幅過去最大
【ワシントン=長沼亜紀】米ミシガン大学が9日発表した4月の消費者態度指数(速報値)は前月から18.1ポイント低下の71.0で、2011年12月以来8年4カ月ぶりの低水準となった。下げ幅は過去最大で、11.9ポイント下げた前月と合わせると30ポイントの低下となり、新型コロナウイルスによる消費者景況感の急激な落ち込みを示した。

ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(75程度)も下回った。「現在の景況感」は72.4で31.3ポイント低下し、過去最大の下げ幅となった。感染拡大を抑止するための経済活動の制限で、解雇や一時帰休が急増しているほか、主に中小企業の事業継続に懸念が高まっており、こうした状況を反映したとみられる。一方「今後の見通し」は70.0で9.7ポイントの低下にとどまった。

調査担当者は「今後の見通し」の落ち込みが小さかった理由について、消費者は「まもなく感染がピークを迎え、経済活動が再開すると期待しているため」と分析した。しかし「経済回復に時間がかかるとの見方が広がれば景況感はさらに急激に低下する」と指摘した。