台湾総統、WHO事務局長に「強烈な抗議」 差別否定

2020/4/9 18:56
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【台北=伊原健作】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が8日の記者会見で、台湾当局から3カ月にわたり「中傷」されたと批判した。これに対し、台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は9日、事実無根だとして「強烈な抗議」を表明した。自身のフェイスブックに投稿した。

台湾の蔡英文総統(左)(1日、台北市の総統府)

エチオピア出身のテドロス氏は「WHOは中国寄り」と非難したトランプ米大統領に反論した会見で突然、台湾をやり玉にあげた。過去3カ月にわたり「黒人であることを理由に」個人攻撃を受けたと指摘。その攻撃は台湾からで、外交部(外務省)も関与したと主張した。会見では「攻撃」の具体的な内容や手段は明らかにしなかった。

一方、蔡氏は投稿した声明で「台湾はあらゆる差別に反対している。長年にわたり国際組織から排除され、孤立や差別がどんなものか誰よりも理解している」と指摘。たとえ「WHOから排除されていても」と付け加え、WHOへの加盟を求めながら認められない現状に不満をにじませた。

中国は「一つの中国」原則を認めない蔡政権を国際機関から排除することを外交目標の一つにすえる。台湾の外交部はWHOに新型コロナウイルスの防疫網から「台湾を排除すべきではない」と指摘してきた。

9日時点で台湾における新型コロナの感染者は380人、死者は5人にとどまる。感染拡大が深刻な米欧諸国などにマスクを送り、対策のノウハウ提供を申し出ている。

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