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英中銀、政府に短期資金融通へ 新型コロナで拡充

【ロンドン=篠崎健太】英国の財務省とイングランド銀行(中央銀行)は9日、政府が一時的に資金不足になった場合に、イングランド銀が短期の資金を融通する仕組みを拡充すると発表した。新型コロナウイルス対策で財政支出の大幅増が見込まれており、政府が国債市場を通さず迅速にお金を手当できるようにする。資金繰りの緊張が国庫にまで及び始めたことを意味する。

今回の措置は、中銀が政府から国債を直接引き受ける「財政ファイナンス」とは異なるが、短期の融通とはいえ中銀が資金を直接供給する意味では似た性格がある。新型コロナによる世の中の資金逼迫の異常性を示す動きといえる。

イングランド銀が政府に直接お金を貸し出す「W&Mファシリティー」という既存の枠組みを活用する。利用残高は米金融危機時の2008年に198億ポンド(約2兆6700億円)へ膨らんだが、09年4月以降は3.7億ポンドで横ばいが続き、ほぼ休眠状態だった。

英政府・中銀が資金融通策で合意したのは、新型コロナ対応で財政支出の急拡大が見込まれるためだ。外出制限措置によって経済活動が全土で停滞するなか、政府は休業者に月収の8割を支給するなど未曽有の経済対策に乗り出す。一方で納税猶予などで歳入は大きく落ち込む見通しで、国庫の資金収支は一時的な大幅悪化が避けられない。

英政府は通常、満期まで1カ月や3カ月などの短期国債を発行することで当座の資金を調達している。イングランド銀から直接借りることで、市場を通さず機動的に短期資金を工面できる利点がある。両者は共同声明で、国債での調達を抑えることで「市場機能を支える」効果があると説明した。借入金は年末までのなるべく早期に返済するという。

イングランド銀は毎週月曜日に制度の利用実績を公表する。

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