アルゼンチン国債「デフォルト」に格下げ 返済延期表明で

2020/4/8 16:52
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【サンパウロ=外山尚之】格付け会社が相次ぎアルゼンチン国債を「デフォルト(債務不履行)状態」に格下げした。同国政府が新型コロナウイルスを理由に一部の債務返済を延期すると一方的に発表したためだ。3月末を期限としていた債務の再編交渉は債権者団から合意を得られておらず、経済への打撃は避けられない。

アルゼンチンのフェルナンデス大統領(左)は債務再編を狙う(3月、ブエノスアイレス)=AP

米格付け大手S&Pグローバル・レーティングスは7日、アルゼンチンの外貨建ての債務格付けについて、長期・短期とも一部に不履行があることを意味する「SD(選択的デフォルト)」に格下げした。フィッチ・レーティングスも6日に部分的な債務不履行を示す「RD」としている。

6日にフェルナンデス政権が新型コロナを理由に、国内法に基づいて発行された98億ドル(約1兆円)規模の政府債務の返済を延期すると表明したことが発端となった。過去には一時的にデフォルト認定された後に海外の債権者から返済延期で同意を取り付けた例があるが、今回はメドが立っていない。

地元メディアのインフォバエによると、米債券運用大手ピムコや投資信託大手フィデリティ・インベストメンツが返済延期対象となる国債を保有している。グスマン経済相は「来週にも交渉に入る」としているが、合意に達しなければ、償還条項に違反した「テクニカル・デフォルト」と認定され、債券市場で売りを浴びる公算が大きい。

仮に合意にこぎ着けても先行きは楽観視できない。新型コロナの影響で、2020年は年率5%を超える大幅なマイナス成長になるとの予測が多い。投資助言会社インベックのエステバン・ドメック社長は「年内のデフォルトを免れても、問題は解決できない」として、将来的にデフォルトする可能性が高いとの見方を示している。

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