米民主予備選、ウィスコンシン州で異例の開催 投票所大幅減
【ワシントン=永沢毅】米大統領選に向けて民主党候補を選ぶ予備選が7日、中西部ウィスコンシン州で開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大で、外出禁止令が州に発令される中での異例の強行開催となった。選挙スタッフ不足で投票所の数が削減されるなど混乱もあり、命を危険に陥れかねないとして批判も多い。開票結果は13日にも発表される。

3月下旬以降、4月までに予定されていた他州の予備選は全て延期されており、予定通り実施に踏み切ったのはウィスコンシンだけだ。一部の州では郵送のみの投票に変更した。エバーズ州知事(民主党)が求めた延期に州議会多数派の共和党が反対した結果で、党派対立のあおりを受けた。
米メディアによると、最大都市ミルウォーキーの投票所は約180カ所から5カ所に減った。米国では他人のいる空間では6フィート(183センチメートル)の距離をとるよう求められており、一部の投票所にはマスク姿をした有権者の長蛇の列がみられた。
選挙戦はジョー・バイデン前副大統領(77)とバーニー・サンダース上院議員(78)の一騎打ちで、バイデン氏が優位に戦いを進めている。
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