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マクセル系、京都に日産向けHV電池の新工場

ビークルエナジージャパンの新工場が完成した

マクセルホールディングス(HD)などが出資するビークルエナジージャパン(茨城県ひたちなか市)は7日、京都府内に車載リチウムイオン電池の新工場を設けた。ハイブリッド車(HV)向けは2020年秋にも改良される日産自動車の新型「ノート」に採用が決まっており、パナソニックの独占供給を崩した格好だ。関西にはパナソニックやジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)など電池関連企業があり、集積がさらに進みそうだ。

ビークルエナジーは日立製作所傘下の車載リチウムイオン電池子会社が前身。日立が18年にマクセルHDと政府系官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)に売却すると発表。マクセルHDとINCJがそれぞれ47%、日立オートモティブシステムズが6%を出資し、19年3月に誕生した。

新工場はマクセルHDの京都事業所(京都府大山崎町)内に完成した。車両台数ベースで最大20万台分生産できる。全従業員480人のうち約6割強の300人が新拠点で生産に携わる。リチウムイオン電池の基幹部品「セル」から複合部品(モジュール)まで生産できる。「3~5年で売上高600億円超を目指す」(ビークルエナジー)

複数の関係者によると、同社が出荷するHV向けリチウムイオン電池はパナソニックが独占的に供給してきた日産の新型「ノート」への採用が決まっている。中核部品であるリチウムイオン電池は需要が増えている。調達先を複数持つのは安定的な供給体制を整えるほか、価格の引き下げを進める狙いもある。

英調査会社のIHSマークイットによると、日系メーカーが強いHVの生産台数は30年には19年比で3.4倍の911万台まで拡大。HV向けは「日系自動車メーカーと蓄積したノウハウが生かせ、中韓勢も造っていない。燃費を一定度合い削減できるのは魅力的」(電池大手幹部)という。

パナソニックなど巨大投資が可能な企業以外は、HV向けに限られた資源を集中し始めた。GSユアサは19年にHV向けに注力する方針を示した。ビークルエナジーの岩崎明郎社長は「EVの本格的な普及には時間を要する。当面はHV向けに注力する」という。

関西には電池関連産業の集積がある。電池の性能は正負極の切断や乾燥などが重要になる。関西にはパナソニックやGSユアサといった電池メーカーに装置を納める企業や材料メーカーなど多くのサプライチェーン(供給網)が存在し、電池の技術者も豊富だ。これらの集積にビークルエナジーが参画することで一層の盛り上がりが期待できる。

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