シンガポール、3900億円の追加経済対策 職場閉鎖の影響軽減

2020/4/6 19:15
保存
共有
印刷
その他

【シンガポール=中野貴司】シンガポール政府は6日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「第3弾」の経済対策を発表した。企業の給与支払いへの補助拡大が柱で、総額は51億シンガポールドル(約3900億円)となる。7日から約1カ月間、新型コロナの拡大抑止を目的に大半の職場の閉鎖に踏み切るため、政府支援の拡大によって失業や企業倒産の増加を防ぐ。

約1カ月間の職場閉鎖がシンガポール経済に与える影響は甚大だ=ロイター

シンガポールは2月中旬に64億シンガポールドル、3月下旬に480億シンガポールドルの経済対策を既に発表している。第3弾を合わせた累計額は約600億シンガポールドルと、年間の国内総生産(GDP)の12%に相当する。

ヘン・スイキャット副首相兼財務相は6日、第2弾から2週間弱で追加対策を発表した理由を、「(職場閉鎖によって)ほぼ全ての企業と従業員が影響を受けることになるからだ」と説明した。

3月下旬の経済対策では企業の給与支払いへの補助率は月額給与の25%を基本とし、影響のより深刻な航空や観光業界の補助率は特例で75%に設定していた。6日の第3弾では職場閉鎖の期間中、補助率を一律で75%まで引き上げ、売り上げが大幅に減っている間も企業が雇用を維持できるようにする。

外国人を雇用する企業が支払う雇用税も減免するほか、現金支給の対象となる個人事業主の要件も緩和し、より多くの企業や個人が政府の支援を受けられるようにする。

リー・シェンロン首相は3日、新型コロナの感染拡大を食い止めるため、約1カ月間、大部分の職場や学校を閉鎖すると発表した。政府は3月下旬、2020年の実質GDPの減少率が1~4%になるとの見通しを示したが、職場閉鎖によって成長率がさらに落ち込むとの懸念が高まっている。政府はちゅうちょなく追加の支援策を実行することで、経済への悪影響を最小限にとどめたい考えだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]