米のコロナ死者、9000人超 NY州は1日あたり初の減少
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【ニューヨーク=大島有美子】新型コロナウイルス感染による死者数が5日、全米で9000人を超えた。そのうち約半数を占めるニューヨーク州のクオモ知事は同日の記者会見で「1日当たりの死者数は初めて前日より減った」と述べた。感染拡大のピークが見通せないなか「状況を深刻に見ている」との認識は変えなかった。
米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると全米の感染者数は米東部時間午後9時(日本時間6日午前10時)時点で33万7千人。死者数は9600人に上る。ニューヨーク州の感染者数は12万3千人に達した。
ニューヨーク州の死者数は日を追うごとに増え続けてきたが、クオモ知事によると直近で把握できた4日の死者数は594人で3日を下回ったという。入院患者数も570人増え、1万6500人に上っている。重篤化して集中治療室(ICU)に入っている患者数は250人増え、4400人となった。クオモ知事は「ベッドはあるが、問題は人工呼吸器と医療スタッフが足りないことだ」と語った。
一方、トランプ米政権の公衆衛生政策を統括するアダムス医務総監は5日、米FOXニュースのインタビューで「米国人にとって最も深刻で悲しい1週間が来る」として今後、各州で死者数が増えるとの認識を示した。一方で「皆が協力すれば今後30日ほどでトンネルの先の光が見えるだろう」とも述べ、外出自粛などの徹底を呼びかけた。

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