コロナで注意「インフォデミック」とは
2020年4月6日の日本経済新聞朝刊1面に「善意の投稿 人類翻弄」というニュースがありました。新型コロナウイルスに関する情報は拡散しやすく、「インフォデミック」の恐れがあるといいます。「インフォデミック」とはどのような状態を指すのでしょうか。



インフォデミックとは、ネットで噂やデマも含めて大量の情報が氾濫し、現実社会に影響を及ぼす現象のことです。疫病流行の際には出所不明の情報が広がりやすく、世界保健機関(WHO)も科学的に根拠のない情報を信じないよう、公式サイトで注意を呼びかけています。
SNS(交流サイト)が浸透したことで、過去より情報が拡散しやすくなっています。1日に受け取る情報量などを元に算出した「情報拡散力」は、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時と比べて68倍になりました。2月末、トイレットペーパーの買い占めが起きたのもSNSのデマ投稿が発端でした。
怖いのは、デマ投稿よりもデマを否定した情報の方が拡散し、結果的にトイレットペーパーの買い占めを招いた可能性がある、という指摘です。デマを否定した投稿者は「正しい情報を広めたい」というつもりでも、投稿を見た人が品不足を連想して行動を起こす可能性もあります。SNSに投稿する際は、慎重な情報発信を心がけたいものです。
20代編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。もっと詳しく知りたい人は4月6日の朝刊1面を読んでみてください。
この記事をまとめた人:渡部加奈子
2015年入社。保育・女性活躍の取材を経て、コンテンツマーケティングを担当。自宅で無人島生活を始めた。
2015年入社。保育・女性活躍の取材を経て、コンテンツマーケティングを担当。自宅で無人島生活を始めた。

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