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八村の2年目は? 来季日程次第で五輪にも影響

スポーツライター 杉浦大介

全世界を震撼(しんかん)させている新型コロナショックのおかげで米プロバスケットボールNBAのシーズンも中断となり、再開のめどが立っていない。ニューヨーク、ロサンゼルスといった大都市のロックダウン(都市封鎖)が5月いっぱいまで延びた状況下で、今季がこのまま打ち切られても驚くべきではないだろう。

今シーズンが再開されるとしても、いきなりプレーオフからという見方が出ている。その場合、中断時点でプレーオフ圏外の順位だったウィザーズでプレーする八村塁のNBA1年目は、このまま終了となる。

NBA1年目の八村は十分な活躍を見せてきた(3月10日のニックス戦)=USA TODAY

今季の八村は41試合にプレー。すべてスタメン出場で、平均29.7分、13.4得点(FG成功率47.8%)、6.0リバウンドという好成績をマークした。故障による長期離脱こそあったものの、ルーキーとしては及第点の働きを続けていただけに、シーズン最後までそのプレーが見られないとしたら残念ではある。

また、コロナ禍の影響はそれだけではない。今季にしろ、来季にしろ、NBAのシーズン開始がいつになるかがわからないこと、そして東京五輪が2021年夏に延期になったことで、八村の日本代表でのキャリアにも響いてくるかもしれないのだ。

NBAの今季は再開されるとしても、早くて7月だと目されている。とすれば、シーズン最後を飾るファイナルは9月ごろになることが濃厚。そうなると、来シーズンに向けたスケジュールは必然的に極めてタイトになる。

後ろにずれた日程では、来季の開幕を例年通りの10月に設定するのは難しい。大方の関係者はクリスマスあたりにまでずれ込むと見ているようで、だとすると、レギュラーシーズン終了も2ヶ月遅れの21年6月ごろで、必然的にファイナルは8月にずれる。そうなった場合、仕切り直しで7月23日に開始されることになった東京五輪への準備にも支障が出かねない。

五輪は「素晴らしい祭典になる」

「今年の夏のオリンピックで日本を代表する事をとても楽しみにしておりましたが、今回東京五輪が2021年に延期になった事を理解しサポートしています。オリンピックの全アスリートは来年に向けて世界中のファンの為に素晴らしいパフォーマンスをするモチベーションを持ち、世界がこのパンデミックを乗り越えた後、僕は自分の母国での素晴らしい祭典になると信じています」

20年の東京五輪の開催延期が正式に決まった後、八村は交流サイト(SNS)上にこう記していた。そのメッセージからは、母国開催のオリンピックに懸ける思いの強さが伝わってきた。しかし、故障者が復帰する来季のウィザーズは現実的にプレーオフ進出の可能性があるだけに、一部の予想通りに来季のスケジュールがずれた場合、彼の立場は極めて微妙な事態になるかもしれない。

八村の日本代表のユニホームへの思いは強いが…(19年9月、W杯のチェコ戦)=共同

もちろんすべては仮定の話で、来季の日程が実際にどうなるかは現時点でまったくわからない。米国全土でコロナ禍の収束の兆しが見えない中、スポーツどころではないというのが正直なところ。優先されるべきは人々の健康だけに、今季のNBAシーズンがここで終了となり、来季は例年同様、10月に開幕することも考えられる。

現時点ではっきりしているのは、先の流れを読むのが極めて難しいということ。後世に語り継がれるパンデミックの中で、NBA、東京五輪がどうなっていくのかはまったくわからない。八村だけでなく、多くの選手も、関係者も、今後は手探りでの準備を余儀なくされるのは間違いない。

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