感染経路「不明」7割 新型コロナ、20~40代急増

2020/4/4 23:01
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マスクを着けて歩く人たち(4日、東京都新宿区)

マスクを着けて歩く人たち(4日、東京都新宿区)

東京都で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者が初めて1日で100人を超えた。1日あたりの経路不明の感染者数は2週間弱で10倍以上増え、4日は感染者の7割弱を占めた。年代別では20~40代が多く、帰国後に発症した人などを起点に若い世代で感染が広がっている可能性がある。外出自粛要請の効果も十分でなく、専門家は「感染者数を抑えるため制限が必要」と指摘している。

東京都によると、発表時点で経路が不明の感染者は春分の日から3連休明けの3月23日には16人中7人で半数弱を占めた。さらに感染者が増加するなか、経路不明の占める割合は3~4割だったが、4日は118人中81人となり、23日から10倍以上増え、感染確認の7割に迫った。

東京都の公表データを集計すると、20~40代の感染者は3日までの1週間で280人に上る。3月27日までの1週間の83人から約200人増加し、3.4倍となった。特に30~40代は1日20人以上になることもあり、急増の要因になっている。

これに対し、50代以上は3日までの1週間で177人。前週の79人から約100人増の2.2倍で、院内感染が広がった永寿総合病院(東京・台東)の患者などが多い。

仕事や海外旅行などから帰国して検疫では確認されず、国内で発症する人は20~40代の活動的な世代が多い傾向がある。

厚生労働省のクラスター(感染者の集団)対策班は3月中旬に都に対し「1~2週間以内に入国者を起点とするクラスターが形成されてくる可能性が高い」と警鐘を鳴らしていた。帰国者や発症しても自覚症状が少ない若い世代が気づかないまま感染を広げ、経路不明のケースが増えた可能性がある。

小池百合子都知事は3月25日、緊急の記者会見を開き、不要不急の外出を自粛するよう都民に要請したが、自粛効果は十分でない。

都営地下鉄の利用者数でみると、外出の自粛を要請した翌日の26日までの利用者数は1月下旬の平均値から最大25%減で、前週分とほぼ同じだった。その後、感染者数が急増しても減少率は最大35%にとどまっている。

感染者数を予測する数理モデルの専門家で、東京都にアドバイスをしている北海道大学の西浦博教授は「外出自粛の要請だけでは、感染者数を減らす効果は十分でない」と指摘する。

西浦教授によると、20%の減少にとどまっていれば、東京都の新規感染者数は何も対策をしない場合より増加数は数日遅れるものの、爆発的に増えて1日数千人を超える可能性がある。

発症は感染してから数日~2週間程度後のため、すでに都内で感染が広がり、今後も増加する可能性がある。ただ西浦教授は「欧米並みの厳しい外出制限で人の接触を通常より80%減らせれば、1日数千人をピークに減少に転じるとみられる」と試算している。

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