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苦境でも新星キラリ 中止・無観客の国内リーグ

2020/4/4 22:14
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新型コロナウイルスの感染拡大により、Jリーグやプロ野球のみならず、球技の国内リーグは軒並み中止・延期や無観客試合などの対応を迫られた。異常事態のシーズンで気勢をそがれたかもしれないが、苦境でも力を発揮したチームやキラリと光る新星の姿があった。ラグビーやバスケットボール、バレーボールなどの今季を振り返る。

リーグ2位の9トライを挙げた神戸製鋼のナエアタ=共同

リーグ2位の9トライを挙げた神戸製鋼のナエアタ=共同

■ラグビートップリーグ

ラグビーのトップリーグはかつてない活況に沸いていた。昨秋のワールドカップ(W杯)日本大会後、初となるシーズンは観客数が前年から倍増のペース。満員のスタンドが見守る中、スタジアムでも熱戦が繰り広げられていた。

優勝争いの中心はチーム初の連覇を目指す神戸製鋼だった。世界最高峰の司令塔、SOダン・カーターら分厚い戦力が期待通りに活躍。ヤマハ発動機などの難敵を破り、6戦全勝の快進撃を見せていた。日本代表のCTBラファエレ・ティモシーらの新戦力も躍動。ボールの動く幅、速度は昨季より増していた。「満員の観客の前で見ていて面白いラグビーをしたい」。FB山中亮平が語っていた通りの華麗なプレーを披露していた。

そこに待ったを掛けようとしていたのがパナソニック。最多の日本代表組6人を抱える中、フッカー堀江翔太が出色の出来でチームをけん引。こちらも6戦全勝で、ボーナス点を加えた勝ち点では首位に立っていた。

両者は4月11日の直接対決で雌雄を決するはずだった。しかし、2月末に中断となったシーズンは再開できないまま打ち切りに。リーグ不成立で順位はつかず、決着は来季に持ち越しとなった。

豪華な新戦力をもっと見ていたかったと思わせるシーズンでもあった。W杯後、各国のスターが多数来日。ニュージーランド代表の両ロックであるブロディ・レタリック(神鋼)、サム・ホワイトロック(パナソニック)ら、看板通りの力を出した大物が多かった。

日本代表入りが期待される俊英も現れた。トンガ出身のタウムア・ナエアタ(神鋼)は、抜群の突破力でリーグ2位の9トライを記録。26歳のナンバー8は来日6年目となり、代表入りに支障はなさそう。コロナが収束したとき、桜のジャージーを着て大暴れする姿が見られそうだ。(谷口誠)

河村は11試合に出場、平均12.6得点、3.1アシストをマークした=共同

河村は11試合に出場、平均12.6得点、3.1アシストをマークした=共同

■バスケットボールBリーグ・Wリーグ

バスケットボール男子のBリーグと、女子のWリーグは共にシーズン後半に中止となり、年間優勝チームはなし。Bリーグ1部(B1)は勝率で地区優勝が決まり、個人タイトルも確定。上位には前評判の高かったチームや個人が並んだ。

強豪ぞろいの東地区はリーグ2連覇中のA東京が制した。主力の馬場雄大が米国移籍で抜けたものの、田中大貴や安藤誓哉ら日本代表組を中心に取りこぼしが少なく、リーグ全体でも最高勝率を記録。中地区は点取り屋ニック・ファジーカスと新加入選手らがバランス良く活躍した川崎が独走し、西地区はプレーオフ常連の琉球が大阪を僅差で上回った。

新潟から三河に移籍したガードナーが今季も暴れ回って3季連続得点王。日本出身で初の「1億円プレーヤー」となった千葉の富樫勇樹はアシスト王で期待に応えた。

下位チームで話題をさらったのは、三遠から1月に特別指定選手としてB1史上最年少出場した河村勇輝(18)だ。

昨年末の全国高校選手権で2連覇した福岡第一高のエースガード。抜群のスピードとセンスあふれるパスは十分通用し、11試合で平均12.6得点、3.1アシストを挙げた。東海大への進学でいったんBリーグを離れたが、鮮烈な印象を残した。

Wリーグは11連覇中だったJX-ENEOSが開幕黒星スタートから立て直し、15勝1敗の首位でシーズンを終えた。(鱸正人)

西田はジェイテクトを初優勝に導いた=共同

西田はジェイテクトを初優勝に導いた=共同

■バレーボールVリーグ

主要球技のうち、新型コロナの影響を最小限に抑えられたのがバレーボールだろう。東京五輪に向けて日本代表の活動時間を増やすため、Vリーグは大幅に日程を短縮。男子は無観客となったものの、ファイナルまで何とか日程を消化した。女子はJTが岡山シーガルズを下して9季ぶりの優勝。男子はジェイテクトが3連覇を狙ったパナソニックを破り、初優勝を飾った。

シーズンを通してまばゆい輝きを放ったのが、ジェイテクトの若きエース西田有志だ。身長186センチながら抜群の跳躍力から打ち抜くスパイクと、変化の読みにくい強烈なジャンプサーブで得点を量産。外国人の指定席だった得点王を日本選手で初めて獲得した。

ファイナルを制した直後、「結果を出せたのは大きな人生の一歩。これからもっと自分が成長していく姿を見せたい」と話した20歳。徹底マークが予想される来季も、強気のプレーを見せてくれそうだ。

■ハンドボール日本リーグ

ハンドボールの日本リーグはプレーオフが2011年東日本大震災以来の中止となった。レギュラーシーズンで最終順位を決め、男子は大崎電気が2季ぶり6度目、女子は北国銀行が6季連続7度目の優勝を飾った。

男子は8大会ぶり、女子は11大会ぶりに五輪出場が決まっている中で日本代表が活躍した。

男子でMVPと得点王に輝いたのは、代表で司令塔の東江雄斗(大同特殊鋼)。1月のアジア選手権でもMVPに選ばれる活躍で、1年後に延期になった五輪でもチームをけん引する立場だ。女子のMVPは佐々木春乃(北国銀行)。昨年の熊本世界選手権ではロングシューターとして開花した。チームは代表メンバーがずらりとそろうだけに、五輪まで周囲との連係を深められそうだ。

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