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数学の超難問ABC予想、京大教授が「証明」

京都大学は3日、数学の未解決難問「ABC予想」を証明したとする望月新一教授の論文が専門誌に掲載されると発表した。京大は「論文の正しさが証明された」と説明している。ただ数学の難問は、論文掲載後数年かけて世界の数学者の検証を受けて初めて証明されたとされる。論文発表から約7年半、本格的な証明に向けたスタートラインに立ったことになる。

ABC予想は1980年代に欧州の数学者らによって提唱された理論。整数A、Bと、2つを足し合わせた整数Cの間で、それぞれの素因数を考えた際、ある特別な関係が成り立つことを示す。整数を扱う数学理論の分野では「最も未解決の難問」ともいわれる。

京都大数理解析研究所の望月新一教授(京都大提供)

望月教授は2012年8月、4本の論文をインターネット上に公開した。この論文のもとになる考えを使えば、ABC予想など複数の難問を証明できると主張し、世界の数学界の注目を集めた。ただ、全く新しい理論で、理解できた数学者は世界で数少ないとされ、掲載まで時間がかかった。

望月教授の論文は京大数理解析研究所が編集する「PRIMS」に2月5日付で受理された。特別号に掲載される予定だ。審査に当たった京大の玉川安騎男教授は「純粋な数学の研究はいずれ世界の役に立つ。数十年というスパンでみたとき、今回の証明が何らかの応用に使われているだろう」と記者会見で話した。

ただ、世界の数学者の間では「完全に証明」とはなっていない。2018年に「数学のノーベル賞」といわれるフィールズ賞を受賞したピーター・ショルツ独ボン大学教授は「論文は証明になっておらず、今回、論文が受理されたと聞いて驚いている」と語る。別の数学者も「論理に飛躍があることは複数の数学者が指摘してきたが、変わっていない」と話す。

解決に350年以上もかかった「フェルマーの最終定理」や世紀の難問といわれた「ポアンカレ予想」では、複数の数学者チームが検証したうえで証明との結論が出た。望月教授の論文の検証手続きはこれからで、世界の数学者が認めるにはまだ時間がかかりそうだ。

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