/

陶芸の町 益子の陶器市、初の中止 バーチャル市を初開催へ

関東有数の焼き物の産地、栃木県益子町で毎年春と秋に開催される一大イベントの陶器市が初めて中止になる。益子町観光協会は3日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴いゴールデンウイークに予定していた春の陶器市を中止すると発表した。町は陶芸家らを支援するため、代わりにネット上で実際の陶器市のように作品が買える「バーチャル陶器市」を初めて開く検討に入った。

益子の陶器市は多くの観光客らでにぎわう(2019年の春の陶器市)

陶器市は1966年から開いており、50年以上の歴史があるが、中止するのは初めて。例年、東京などから多くの観光客が訪れ、2019年春は10日間で42万人を集めた。販売するテントで陶芸家らと話せるイベントとして人気がある。

益子焼は陶芸家の個性が表れた作品も多い

春と秋を合わせて105回目となる今回の春の陶器市は4月29日から5月6日まで開催し、約500のテントで陶芸家らが自作の陶器などを販売する予定だった。観光協会や益子焼協同組合、町などでつくる実行委員会が中止を決めた。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、多くの顧客が密集状態になることが懸念され実施は難しいと判断した。

益子町は代わりに4月29日からネット上で、陶芸家らの作品を扱うバーチャル陶器市を開催する検討に入った。陶芸家らを支援する経済対策と位置づけており、7日に正式に決定する。観光協会や益子焼協同組合など関連団体と連携して実施したいという。

利用者はサイトを訪れ、好きな作家のコーナーで作品を選んで購入できる。実際の陶器市に近い形で買い物ができるサイトを目指す。地域の陶器店とも協力する。

バーチャル陶器市の開催期間は今後詰めるが、従来の陶器市より長くすることを視野に入れている。町は「収入の大部分を陶器市で得る陶芸家もいる。開催まで残された時間は少ないが、人員などを総動員して次の秋の陶器市につながるような前向きな取り組みにしたい」としている。

今日の益子焼は1850年代に始まったとされている。当初はすり鉢といった日用品を生産していたが、人間国宝になった濱田庄司らが展開した民芸運動で全国に知られるようになった。

今では陶芸家が自由な発想で創作を繰り広げており、若手の人気陶芸家も登場している。バーチャル陶器市は初めての取り組みで、益子まで来られない遠方の陶芸ファンも購入できるようになる。新たな市場を開き、コロナ禍というピンチをチャンスに変える可能性もあるとして開催に乗り出す。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

新型コロナ

新型コロナウイルスの関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。

ワクチン・治療薬 休業・補償 ビジネス 国内 海外 感染状況

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン