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富士フイルム、新型コロナ検査試薬を15日に発売へ

富士フイルムホールディングスは3日、新型コロナウイルスを素早く検知できる検査薬を15日に発売すると発表した。検査時間を2~4時間と、従来よりも約2時間短縮できる。検査に使う試薬の種類を減らし、容器を移し替える時間や手間を省いた。各地域の衛生研究所や民間の検査機関などに販売する。

試薬は子会社の富士フイルム和光純薬(大阪市)が開発した。唾液に含まれるウイルスの遺伝子を増やして種類を調べる「PCR法」と呼ぶ検査技術に使う。従来の検査方法では、唾液などから抽出したRNA(リボ核酸)に試薬を混ぜてDNAに転換した後、容器を入れ替えてDNAを増幅する必要があった。

新たに開発した試薬は同じ試薬でRNAをDNAに転換し、DNAを増幅できるようにしたのが特徴。これで容器を入れ替える時間や手間を減らした。容器を入れ替えるときに不純物が混ざるリスクも抑えられる。

協力会社が開発したRNAを短時間で抽出するキットと一緒に使えば、従来4~6時間かかっていた検査を大幅に短縮できる。専用の検査機械は必要なく、通常の機械で使えるという。試薬は大阪工場(兵庫県尼崎市)で生産する。供給量は公表していない。

富士フイルムHDは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月中旬に試薬の開発に着手した。通常は開発に3~4カ月かかるが「国立感染症研究所が開示している新型コロナの遺伝子や検査方法の情報などを使い、開発期間を短縮できた」(同社)という。

新型コロナを巡っては患者数の増加に対し、検査体制が追いついていないとの指摘がある。ドイツやシンガポールなどでは簡易鑑定の手法を導入しているのに対し、日本ではPCR法をとっている。PCR法は陽性・陰性の判定精度が高いが、検査に時間がかかる。

新型コロナに対応したPCR法向けの試薬はスイスのロシュなど大手企業を中心に増産し、日本ではタカラバイオ東洋紡などが生産規模を拡大している。

(花田幸典)

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