自民「現金、生活困窮者に」、立民「消費減税、即効性乏しい」
コロナ対策 実務者に聞く(経済・財政)

2020/4/3 2:00
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学校休校やイベント自粛など経済・社会への影響は多岐にわたる。経済対策や医療体制の確保など山積する課題について、与野党の政策実務者に聞いた。

■自民・木原誠二政調副会長「現金、必要な人へ迅速に」

 きはら・せいじ 東大法卒、大蔵省(現財務省)へ。岸田派に所属。党経済成長戦略本部事務局長を務める。衆院東京20区、49歳。

きはら・せいじ 東大法卒、大蔵省(現財務省)へ。岸田派に所属。党経済成長戦略本部事務局長を務める。衆院東京20区、49歳。

自民党は3月末、経済対策に関する提言をまとめ、安倍晋三首相に要望した。国民の命、雇用、生活の3つを守ることを柱にした。経済活動が停滞するのは目にみえている。まずは企業の資金繰り支援と雇用対策のボリュームを一気に増やす。

企業から「無利子でも借金が増えるのは困る」との声があった。国民には「雇用は守られても給料が減って生活が苦しい」との不安がある。

中小企業や個人事業主は数兆円規模の給付金で支える。生活が苦しくなった世帯は現金給付が柱になる。広く一律に配るべきだとの意見もあるが、必要な人に迅速に届けなければならない。

党内には消費税減税を求める意見もある。消費税は社会保障など生活を支える根幹の税制だ。税率を下げる効果は否定しないが、一度減税すると戻すのが難しくなる。主要国は減税より現金給付が主流だ。

米欧諸国の感染状況をみると、内需だけでなく外需の落ち込みも今後出てくるだろう。中長期的な視点で次の対策も準備しなければならない。

マスクなど衛生資材や医薬品も重要な部分の生産が中国など国外に移っていた。サプライチェーン(供給網)の多角化に全力を挙げる。テレワークや遠隔教育は徹底して推進したい。

■立民・逢坂誠二政調会長「消費税減税、即効性乏しい」

 おおさか・せいじ 北海道大薬学部卒、ニセコ町職員を経て同町長を3期務めた。薬剤師免許を持つ。衆院北海道8区、60歳。

おおさか・せいじ 北海道大薬学部卒、ニセコ町職員を経て同町長を3期務めた。薬剤師免許を持つ。衆院北海道8区、60歳。

非正規労働者や中小企業など立場の弱い方から影響が出ている。新たな仕組みをつくるより、至急の手当てを考えなければならない。仮に国内総生産(GDP)への影響が年率10%減とすれば、補正予算の事業規模は50兆円という単位にならざるを得ない。

消費税減税は選択肢として排除しない。心理的にインパクトは大きいが、相当な準備がないと混乱する。即効性の面で厳しいのではないか。

税率を下げるとアナウンスしたら買い控えが起こる可能性がある。他の税制の見直しも必要になる。相当丁寧に議論しないといけない。議論すればするほど課題が出てくる。

当面やるべきなのは現金負担を少しでも先延ばしすることだ。公共料金や社会保険料を繰り延べし、日常的な支出を抑制するのが大事だ。今後の状況によっては免除もありうる。

自民党内で「お肉券」や「お魚券」の議論があるが、それは景気を上げる段階での話ではないか。今すぐやるべき話と分けて考える必要がある。外出自粛を迫っているのに肉の券を配っても仕方がない。

財政規律の話は脇に置かざるを得ない。赤字国債の発行もこの局面では選択肢にせざるを得ない。財源が見つからないから対策をしなくていいという状況ではない。

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