松坂屋豊田店、21年9月閉店 中部で百貨店撤退相次ぐ

2020/4/2 19:40
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中部で百貨店の撤退が相次いでいる。J・フロントリテイリングは2日、松坂屋豊田店(愛知県豊田市)の営業を2021年9月で終えると発表した。郊外のショッピングモールなどとの競争が激化する中、消費増税が売り上げ不振に拍車をかけた。新型コロナウイルスの感染拡大で消費の下押しは避けられず、地方百貨店の苦難は続く。

松坂屋豊田店は2021年9月30日に閉店する(2日、愛知県豊田市)

松坂屋豊田店は2021年9月30日に閉店する(2日、愛知県豊田市)

松坂屋豊田店は、名古屋鉄道豊田市駅前に立地する駅前再開発ビルの中核テナントとして01年に開業した。年商はピークの07年2月期に101億円をつけたが、衣料品の販売不振などで20年2月期には69億円とピーク比3割減った。

20年2月期は200万円の営業黒字を確保したが、黒字幅は前の期から大幅に縮小した。Jフロントは「今後の成長は難しい」と判断した。グループ会社を含め99人の従業員は配置転換などで対応する。営業終了で、Jフロントは減損など8億円の損失を計上する。

松坂屋豊田店の撤退により再開発ビルは1~6階が空きになる。ビルの所有者は豊田市などが出資する「豊田まちづくり」だ。太田稔彦市長は「営業終了は残念。ビルの再生に向けて協力していく」とコメントした。

開業時から利用していたという豊田市の80代の女性は「通っていた店がなくなるのはさびしい」と話した。同市在住の高校2年の男子生徒は「幼少期から通っていた思い出のある場所だったのに……」と肩を落とした。

中部では名古屋市の中心街にあった丸栄が18年6月に閉店。2月に近鉄百貨店が運営する四日市市のスターアイランド、3月に豊橋市のほの国百貨店が営業を終えた。8月には岡崎市の西武岡崎店が閉店するなど撤退の動きが相次いでいる。

百貨店にとり主力の婦人服は長期低迷が続く。ただでさえ業績が厳しくなる中、新型コロナの感染拡大で消費の一段の冷え込みは避けられそうにない。今後も百貨店の閉店が続く可能性もある。

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