「ポスト文」かけ与野党対決 韓国総選挙、選挙戦スタート

2020/4/2 16:15
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【ソウル=恩地洋介】4月15日投開票の韓国総選挙は2日、本格的な選挙戦がスタートした。任期後半に入った文在寅(ムン・ジェイン)政権の中間評価が問われる一方、有権者の関心は新型コロナウイルスの収束見通しや経済の先行きに集中している。革新と保守の対立色が薄まるなか、ソウル市中心部では「ポスト文」をかけた与野党候補の対決も注目を浴びている。

討論会に出席する李洛淵前首相(2日、ソウル)

選挙区で演説する黄教安代表(2日、ソウル)

「経済悪化はコロナのせいではありません。文政権に審判を下さなければ」。ソウル市鍾路区では2日、保守系最大野党「未来統合党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表が第一声を上げた。保守は文政権の経済政策批判を訴えの中心に据える。

鍾路選挙区で黄氏と議席を争うのは、革新与党の「共に民主党」から出馬した李洛淵(イ・ナギョン)前首相だ。同日の討論会で「我々は新型コロナとの戦争に勝てると確信している」と強調し、文政権のコロナ対策への支持を有権者に呼びかけた。

韓国ギャラップの世論調査で、李氏は次期大統領に期待する人物のトップを走る。黄氏は保守政治家の中で最上位だ。鍾路は過去に盧武鉉、李明博両氏ら歴代大統領を生み出すなど政党が最も重要視する選挙区で「韓国の政治一番地」とも呼ばれる。勝者は次期大統領選への弾みとなるだけに、両候補は背水の陣を敷く。

文大統領は残り2年の政権運営を安定させるためにも、議会で与党過半数を何としても確保したい考えだ。3月末に全世帯の7割に相当する1400万世帯に最大100万ウォン(約9万円)の支援金を配る対策を発表するなど、新型コロナ対策に注力している。

感染者は減少傾向にあり、足元は追い風が吹いている。最新の世論調査で文氏の支持率は55%と、1年4カ月ぶりに50%台に回復した。

選挙戦は投票率の動向も焦点だ。感染を懸念する高齢者が投票日に外出を控えて投票率が下がると、若年層の支持者が多い与党に有利に働くとの見方がある。

新型コロナの影響で選挙権を行使できない有権者もいる。55カ国の在外公館で選挙事務が執り行えなくなり、8万人余りが在外投票をできなくなった。約4千人いる治療中の感染者は郵便投票が可能だが、申請期限の3月28日より後に感染した場合は投票できなくなる。濃厚接触や帰国で投票日当日に自宅隔離となっている人も法律で外出が禁じられているため、投票所に足を運べない。

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