京産大、学生感染11府県27人に拡大 帰省先で確認多く

新型コロナウイルスのクラスター(感染者の集団)が発生した京都産業大では1日午前0時時点で、京都市などの調査で学生27人の感染が11府県で判明した。一部の学生が欧州を巡る卒業旅行から帰国した後、懇親会などで感染が広がった可能性がある。春休みの時期とも重なり、帰省先で感染が確認された学生も少なくない。
京都市などによると、感染が確認された男子学生3人が、3月2~13日に卒業旅行でフランスやスペインなどを訪問。帰国後の同19~22日に居酒屋やカラオケ店でゼミの卒業祝賀会やサークルの懇親会に参加した。3人のうち2人は石川県と愛媛県で感染が判明した。
21日の懇親会には学生31人が参加し、これまでに10人超の感染が判明。政府は感染リスクが高まる条件として(1)密閉空間(2)人の密集(3)密接での会話――を挙げる。京都市の担当者は「飲食店での宴会は、自粛を呼びかけている『3密』の条件に重なる。人の移動が多い時期に集団感染が発生したのは残念だ」と話す。
京都府井手町の職員3人をはじめ、感染が判明した学生と交流のあった人にも感染が広がっている。京都市は他の自治体とも連携し、感染した学生の濃厚接触者について調査を進めている。

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